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NYの視点:【2/23IMM】円買い持ち増、G20、米雇用統計、スーパーチューズデーに注目

注目トピックス 経済総合

シカゴIMM、投機・投資家筋のポジションで2月23日付けのネットの円の買い持ち高は前週から増加し3年ぶり高水準を維持。

今週は26-27日の20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議(G20)の結果や米2月雇用統計に焦点が集まる。また、大統領選では、1日に「スーパーチューズデー」を迎え、15の州・米領で予備選・党員集会が開かれる。今後の予定としては、7月18-21日に共和党全国党大会で候補者が指名され、7月25-28日に民主党全国党大会で候補者が指名される。11月8日は米大統領選本選投票となる。ゴールドマンサックスは大統領選が連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げに影響を与える兆候は見られない、との見解を示している。

26、27両日に上海で開かれている20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で中国当局者は財政支出拡大と通貨安定の再度の公約が表明される公算だと報じられている。また、中国の全国人民代表大会(全人代、日本の国会に相当)が5日に開幕する。李克強首相は、政府活動報告で2015年の経済目標や財政計画を発表する。財政の拡大で景気鈍化に対処していく見込み。

また、中国メディアは25日、同国の楼継偉財政相が、今回のG20を為替市場に介入するための1985年「プラザ合意」の再現の場にすべきだとの一部民間アナリストの提案を「空想にすぎない」と述べて否定したと伝えた。従ってG20がドル売り誘導に動く可能性はほぼなく、ドルの買戻しが進むと考えられる。

朱光耀財政次官は25日、世界経済の成長を後押しするため財政を通じた刺激策が講じられるべきだと発言。一方、中国人民銀行(中央銀行)の易綱副総裁は、中国は市場の力を受け入れながら相対的に安定した人民元相場の維持を目指す方針だという。

G20では金融市場の混乱要因のひとつとなっている原油安についても議題となる模様。ただ、G20が原油安に懸念を示したとしても、経済制裁が解除されたイランが増産凍結に否定的で主要産油国が主要産油国が生産調整で結束するのは依然困難との見方。

米商務省が発表した10-12月期国内総生産(GDP)改定値は前期比年率1.0%増と、予想外に速報値0.7%増から上方修正された。在庫の増加が大きく寄与した結果で、米国経済で7割を占める個人消費の改定値は予想外に速報値+2.2%から下方修正された。1-3月期GDPは2.5%前後の成長が予想されていたが、10-12月期のGDPを押し上げた在庫の反動が予想されることや貿易が成長を抑制する可能性がでてきた。また、全米の製造業活動を示す2月ISM製造業景況指数も5か月連続で50割れで活動の縮小を示す見込み。アトランタ連銀は1-3月期のGDP見通しを2.5%から2.1%へ引き下げた。在庫投資の予想は0.2%増から0.4%減へ下方修正。

ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注視している燃料や食品を除いた個人消費支出(PCE)価格コア指数は前年比1.7%上昇と、2013年2月以降ほぼ3年ぶりの高水準となった。FOMCが目標としている2%に一歩近づき、インフレが中期的に目標値を達成するとのメンバーの見通しを裏付けた。ブラード・セントルイス連銀総裁はインタビューで、金融政策においてGDPよりも雇用統計を重要視する見解を示している。米2月雇用統計が年内の追加利上げを正当化する新たな材料となると、ドル買いにさらに拍車がかかる。

●G20
26-27日:G20各国中銀総裁や財務相は2月26−27日に上海で会合

●中国
3日:新たな5か年計画を協議
5日:全国人民代表大会(全人代、国会に相当)

●米国
29日:ダドリーNY連銀総裁が経済、政策に関し講演
1日:ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁が講演、2月ISM製造業景況指数:予想48.5(1月48.2)「スーパーチューズデー」15州で予備選や党員集会が開催される
2日:米連邦準備制度理事会(FRB)がベージュブックを公表
3日:2月ISM非製造業景況指数:予想53.0(1月53.5)、カプラン米ダラス連銀総裁講演
4日:2月雇用統計:予想失業率4.9%(1月4.9%)、非農業部門雇用者数:予想18.8万人(1月15.1万人)、平均賃金:予想前年比+2.6%(1月+2.5%)、1月貿易収支:予想-434億ドル(12月-433.6億ドル)、カプラン米ダラス連銀総裁講演

●地政学的リスク
ウクライナ紛争
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン


【IMM】

*日本円
ネット・円買い持ち:+52,734(2/23)←円買い持ち:+47,901(2/16)(直近ネット円買い持ち最高水準:08年3/25+65,920、04年2/6+64499)(過去最高ネット円売り持ち高:07年6/26-188,077)

*ユーロ
ネット・ユーロ売り持ち:-46,857(2/23)←ユーロ売り持ち:-48,205(2/16)(07年5/15:+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高)

*ポンド
ネット・ポンド売り持ち:-33,068(2/23)←ポンド売り持ち:-36,255(2/16)(07年7/22:直近ネット買い持ち高最高水準+98,366)

*スイスフラン
ネット・スイスフラン売り持ち:-2,321(2/23)←スイスフラン売り持ち:-4,366(2/16)(過去最高スイスフランネット売り持ち高:07年6/19:-79,331)

*加ドル
ネット・加ドル売り持ち:-36,940(2/23)←加ドル売り持ち:-45,085(2/16)(直近ネット買い持ち高最高水準:07年10/12+83001)

*豪ドル
ネット・豪ドル買い持ち: +9575(2/23)←豪ドル売り持ち:+2807(2/16)



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