中国経済の先行きに明るさか、過度に悲観的な見方に修正の動き
[16/03/04]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
外資系ブローカーの間で、中国経済に対する過度に悲観的な見方を修正する動きが出てきた。人民元レートの下げ足が速まった昨年8月以降、中国の国内総生産(GDP)に対する下方修正が相次ぎ、今年の経済成長率予想は概ね6.7%から6.5%に引き下げられている。しかし、ここにきて、その動きに歯止めが掛かりつつあるようだ。
<CSFBとドイツ銀行が上方修正>
率先して見通しを修正したのはCSFBとドイツ銀行。うちCSFBは、第2四半期のGDP伸び率を6.4%から6.5%に、今年通年の伸び率を6.5%から6.6%にそれぞれ引き上げた。その理由については、「春節明けから情勢が変わったため」と説明している。
例えば金融政策について、中国人民銀行(中央銀行)の周小川・総裁が「わずかに緩和の状態」と述べたことは「従来の立場と異なると」指摘。人民銀行は春節前の1月には預金準備率引き下げに消極的だったが、春節明けに引き下げを決定しており、「1月に過去最高を記録した人民元建て新規融資純増額は2月も力強い伸びが続く」との見方を示した。
財政政策に関しても、「財政部高官が財政赤字の拡張を表明している」とし、「全国人民代表大会(全人代)終了後には、より多くの税優遇策や財政刺激策が打ち出される」と予想した。そのうえで、「ここ数カ月、供給サイドの改革が大きく語られてきたが、最近の状況は再び需要サイドを刺激する政策に戻ることを映し出している」と指摘。「インフラプロジェクトの着工も再び始まり、第13次5カ年(2016〜20年)計画期間も投資を小幅ながら増やすだろう」との見方を示した。ただし、投資を増やすといっても、「2009年のような大規模な救済を繰り返すことはない」と付言している。
<周期的な回復局面に=ドイツ銀行>
ドイツ銀行も、これまでの悲観的な見方を修正した。中国経済について、(1)昨年8月から始まった在庫調整がすでに16カ月を経過している、(2)実体経済全体の資金供給額を示す「社会融資規模」が増加し、製品需要増加の指標になっており、不動産、土地売却、自動車販売も加速し、小売りや観光、文化・レジャー分野も春節期間は好調だった、(3)石炭価格や金属商品価格が上昇し、消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)が持ち直し、不動産価格も持ち直している??といった状況が出現したと根拠を提示。「中国経済は周期的な回復局面に入った」との見方を示した。
【亜州IR】
<ZN>
<CSFBとドイツ銀行が上方修正>
率先して見通しを修正したのはCSFBとドイツ銀行。うちCSFBは、第2四半期のGDP伸び率を6.4%から6.5%に、今年通年の伸び率を6.5%から6.6%にそれぞれ引き上げた。その理由については、「春節明けから情勢が変わったため」と説明している。
例えば金融政策について、中国人民銀行(中央銀行)の周小川・総裁が「わずかに緩和の状態」と述べたことは「従来の立場と異なると」指摘。人民銀行は春節前の1月には預金準備率引き下げに消極的だったが、春節明けに引き下げを決定しており、「1月に過去最高を記録した人民元建て新規融資純増額は2月も力強い伸びが続く」との見方を示した。
財政政策に関しても、「財政部高官が財政赤字の拡張を表明している」とし、「全国人民代表大会(全人代)終了後には、より多くの税優遇策や財政刺激策が打ち出される」と予想した。そのうえで、「ここ数カ月、供給サイドの改革が大きく語られてきたが、最近の状況は再び需要サイドを刺激する政策に戻ることを映し出している」と指摘。「インフラプロジェクトの着工も再び始まり、第13次5カ年(2016〜20年)計画期間も投資を小幅ながら増やすだろう」との見方を示した。ただし、投資を増やすといっても、「2009年のような大規模な救済を繰り返すことはない」と付言している。
<周期的な回復局面に=ドイツ銀行>
ドイツ銀行も、これまでの悲観的な見方を修正した。中国経済について、(1)昨年8月から始まった在庫調整がすでに16カ月を経過している、(2)実体経済全体の資金供給額を示す「社会融資規模」が増加し、製品需要増加の指標になっており、不動産、土地売却、自動車販売も加速し、小売りや観光、文化・レジャー分野も春節期間は好調だった、(3)石炭価格や金属商品価格が上昇し、消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)が持ち直し、不動産価格も持ち直している??といった状況が出現したと根拠を提示。「中国経済は周期的な回復局面に入った」との見方を示した。
【亜州IR】
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