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中国:銀行の不良債権比率2%台へ上昇、2月末に総額2兆元突破

注目トピックス 経済総合
中国で銀行の不良債権増加ペースが加速している。4日付の現地メディアによると、
銀行業全体の不良債権比率は今年2月末の時点で2.08%に悪化し、初めて2%台に乗せ
た。不良債権残高は2兆人民元(約34兆円)を超え、年初来で1500億人民元ほど積み
上がったという。現地メディアが4日伝えた。
うち商業銀行の不良債権比率は1.83%、不良債権残高は1兆4000億人民元に膨らん
だ。中国銀行業監督管理委員会の統計によると、昨年12月末の実績はそれぞれ
1.67%、1兆2744億人民元。これに基づくと、年初からの2カ月で不良債権比率は0.16
ポイント悪化、不良債権残高は1256億人民元の増加となった計算だ。昨年9月末〜12
月末の3カ月では、それぞれ0.08ポイント、881億人民元の上昇だったことから、不良
債権の増加ペースが加速している実態が分かる。
このほか、“不良債権予備軍”の「関注類(注目先)」債権も大幅に増大。2月末
の時点で、3兆人民元に達したという。中国の商業銀行は、融資先の返済能力に基づ
いて債権を「正常類(正常先)」「関注類」「次級類(要注意先)」「可疑類(破た
ん懸念先)」「損失類(破たん先)」の5段階に分類。うち「次級」「可疑」「損
失」が不良債権と位置付けられている。
「関注類」債権の増大は、潜在的な不良債権リスクの高まりを意味する。例えば
国有最大手行の中国工商銀行(1398/HK)では、15年末の時点で「関注類」の占める
比率が4.36%に達し、前年末の3.00%から1.36ポイント拡大した。中国農業銀行
(1288/HK)の同比率は4.20%で、前年末の3.84%から0.36ポイント悪化している。

【亜州IR】



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