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【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家すぱいく:マイナス金利でも下がらない金利は短期プライムレート

注目トピックス 経済総合

以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家すぱいく氏(ブログ:1億円を貯めてみよう!chapter2、ツイッター:@Spike_komainu)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2016年4月24日15時に執筆

初めまして、「1億円ためてみよう!chapter2」というブログの管理人の「すぱいく」です。普段は、金融機関のキャンペーン情報や高金利の定期預金情報、社債情報などをブログで配信しているキャンペーン屋であり、定期預金ウォッチャーです。

さて、マイナス金利政策が2月からスタートしました。国債市場の金利、定期預金の金利、住宅ローンの新規借入れ金利など、ありとあらゆる金利は下がりました。この動きは、新聞やTVなどでもこぞって報道しているので、ご存知の方が多いと思いますが、マイナス金利を導入しても、日本国内において不動の金利があります。

それは、短期プライムレート(以下「短プラ」)です。

短プラは、信用力の高い企業に適用する短期間の最優遇貸出金利のことです。この最優遇貸出金利は、政策金利に上乗せて決まりますが、みずほ銀行の短プラは2009年から不動の1.475%で、7年以上も短プラの金利は変更になっていません。

現在実施しているマイナス金利政策は、政策金利を変更することなく、当座預金の一部をマイナスにすることにより政策金利をゼロに近い水準にするためのものですが、マニアックになるので解説は省略します。

マイナス金利政策を導入後も政策金利は0.1%を据え置きの状態が続いていますので、下がりようがないと銀行は主張すると思いますが、金利を下げない理屈は、一般の方には分かりづらいのではないでしょうか。

短プラを下げなくてもよかったことから、銀行の収益の根幹である貸出金利を下げなくて済みました。銀行側としては、ラッキーだったでしょう。

例えば、個人向けの住宅ローンについては、契約するときは、短プラ+変動金利を上乗せした基準金利から割引して貸し出ししていますが、マイナス金利政策導入後も、変動金利は短プラが変動していないことから、既に契約している住宅ローンの変動金利は据え置きのままです。
また、中小企業への貸し出しは短プラ+上乗せ金利という契約が多く見受けられます。金銭消費貸借の契約条項によりますが、短プラを下げることは、銀行の収益悪化につながります。

マイナス金利の導入を公表してから、各金融機関は、定期預金などの金利の引き下げなど、原価圧縮することにより減収対策を実施していますが、利益幅の根幹である短プラが下がっていないのだから、ドサクサにまぎれて預金者に不利益を与えているようにも思います。

また、日銀がマイナス金利の効果などがんばって普及すべく広報活動に勤しむ一方、銀行団がマイナス金利の弊害を超え高々に叫ぶ昨今、短プラが不変であることをあまり報道していないことに違和感があります。もちろん、短期プライムレートいう言葉が金融や株式などに関わる人以外は馴染みの無い言葉なので、テレビ受けしにくいのもあるのでしょう。

なお、短プラが本当に下がる場合は、政策金利が0%もしくはマイナスになることですが、政策金利がマイナス金利となれば、金融機関だけヘリコプターマネー(バラマキ的に直接マネーを渡す)を実施するという、なんとも趣味の悪い金融政策が導入されるということです。こんな世界は想像したくありませんが、実際にヘリコプターマネーの実現に向けて検討しているとの報道が4月22日にありました。趣味の悪い世界を想像しないといけなくなってきたようで頭が痛いです。

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執筆者名:すぱいく
ブログ名:1億円を貯めてみよう!chapter2
ツイッター名:すぱいく(@Spike_komainu)



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