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NYの視点:米6月FOMCでの利上げの兆候見られず、Q1GDP弱く

注目トピックス 経済総合

米商務省が発表した1-3月期国内総生産(GDP)速報値は前期比年率0.5%増と、市場予想の同0.7%増を下回り、マイナス成長となった2014年1-3月期以降、ほぼ2年ぶりの低成長となった。米金融危機以降、米国の1-3月期GDP成長が減速する傾向にある。しかし、今後の経済の成長ペースが米連邦準備制度理事会(FRB)が予測している2%を下回った場合、インフレが持続的に上昇することは困難となる。成長が加速しない限り、インフレの圧力も限定的となり中央銀行が利上げを継続する必要はなくなる。2016年のGDPがFRBの予測する2.2%を達成するためには、残り各四半期ごとに平均で2.7%の成長が必要となる。

1-3月期の成長を支えたのは消費だ。個人消費速報値は前期比年率1.9%増と1年ぶりの低い伸びとなったものの、市場予想の同1.7%増を上回った。住宅や政府の支出が減少、企業の設備投資、在庫、輸出の活動は一段と悪化しGDPにマイナスに寄与する中、特にサービスセクターの消費がプラスに寄与した。その中でも特に寄与したものは、第1位にレクリエーション関連の商品や乗り物(自動車を除く)、第2位がオバマケア関連の医療保険料、第3位に住宅関連となっている。自動車への消費は大幅に減少し、逆にマイナスに寄与した。

米国民が資金を医療保険料に費やしたのちキャンピングカー(RV)、ジェットスキーといったレクリエーション関連に消費したことが1-3月期GDPの成長を支えたことになる。6月の連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げを正当化するためには経済指標のかなりの改善が必要となる。今のところその兆しは見られない。



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