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NYの視点:米Q3GDP期待膨らむ、ネガティブサプライズにも警戒

注目トピックス 経済総合

米国商務省はワシントンで28日、7−9月期国内総生産(GDP)速報値を発表する。直前に発表された指標から、貿易赤字の縮小や在庫の拡大が確認された。また、米商務省が27日に発表した9月耐久財受注で、国内総生産(GDP)の算出に用いられる航空機を除く非国防資本財出荷が前月比+0.3%と、市場予想通り4月来で最大の伸びとなったことなどから、多くの市場エコノミストはGDP予想を従来の予想値からさらに引き上げた。

GDP発表前に、発表された9月の前渡商品貿易収支は561億ドルの赤字と、赤字幅は拡大予想に反して8月592億ドルから縮小し3月来で最小となった。さらに、9月の卸売在庫も前月比+0.2%と、3カ月ぶりのプラスで予想+0.1%も上回った。貿易赤字の縮小と在庫の拡大を受けて、金融機関は7−9月期の国内総生産(GDP)の成長予想を引きあげている。数人のエコノミストは3.0%成長を予想。3%成長は2014年の7−9月期の5%成長以来の最大の伸びとなる。GDPへの期待が高まっている。

一方、米商務省が使用しているモデルと類似したモデルを使用しているとされ、その正確性に定評があるアトランタ連銀の7−9月期予想は2.1%と、市場エコノミストの平均予想2.5%を下回った。レポートによると、9月の前渡商品貿易収支の結果を受け、輸出のGDPへの寄与度が従来のマイナス0.15%ポイントからプラス0.07%ポイントへ引き上げられた一方、28日に発表された耐久財受注から在庫投資の寄与度が従来の0.23%ポイントから0.03%ポイントへ引き下げられ、結果的に「相殺された」と説明している。

米国の国内総生産(GDP)が果たして年内の利上げを一層確実なものにする結果かどうかに注目が集まる。連邦準備制度理事会(FRB)高官らも2016年の下半期経済の成長ペースが加速すると見ている。期待感が強いだけに7−9月期GDPが期待されている2.5‐3.0%の成長に満たなかった場合、ネガティブサプライズとなりドル売りに拍車がかかる。



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