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NYの視点:米住宅、ピーク以来の高水準、一時的との見方

注目トピックス 経済総合

米商務省が発表した最新10月の米国住宅着工件数は前月比25.5%増の132万戸と、2007年8月以降9年ぶり、住宅危機以前の水準に回復した。増加率は1982年7月以降で最大。主要項目となる一戸建て住宅の着工件数が前月比10.7%の86.9万戸と2007年10月来で最高となったことが全体指数を押し上げた。

全米不動産業協会(NAR)が発表した10月中古住宅販売件数も前月比2.0%増の560万戸と、市場予想544万戸を上回り2007年2月来ほぼ9年半ぶりの高水準となった。資金調達コストの上昇で、中間価格も上昇した。NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ヤン氏は、供給不足から夏に予定されていた販売が先送りされたことが10月の強い販売につながった可能性があると説明した。労働市場のひっ迫から賃金の上昇が予想されるほか、経済が一段と成長ペースを加速する可能性を考えると、依然低金利の中で、消費者にとり住宅購入が魅力的になったと加えた。

10月の住宅着工件数の増加は供給が増加している良い証拠となり、一戸建て住宅着工件数が長期にわたり強いペースで拡大した場合(10月86.9万戸)、販売も一段と伸びると楽観的な見通しを示した。一方で、住宅ローン金利の上昇前に駆け込み需要が強まった可能性もある。今後、金利が上昇していくことを考えると、ピーク時と並ぶ高水準の住宅販売の結果が持続的なペースではないとの見方も少なくない。2013年に米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ前議長が量的緩和(QE)の縮小を発表したことを受けて住宅金利が急伸、その後、4カ月間で住宅販売は10%ほど減少した。



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