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中国:17年GDP成長目標を引き下げか、専門家は「6.5%前後」予測

注目トピックス 経済総合
中国は2017年の経済成長目標を下方修正する可能性がある。李克強首相が来年3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で公表する国内総生産(GDP)成長率の目標値について、エコノミストらの間では「6.5%前後」への引き下げを予想する向きが多いという。金融リスクや不動産バブルの防止に注力する政府方針が、経済成長のペースに影響するとみられるためだ。16年の目標値は「6.5〜7.0%」に設定されている。21世紀経済報道が23日伝えた。
中国経済の減速は続く見通し。市場の予測によると、16年のGDP成長率は6.7%となり、15年の6.9%から鈍化する見込みだ。投資、消費、輸出ともに先行き不透明感が残る状況。今年1〜11月には、投資の6割を占める民間投資の伸びが3%前後にとどまったほか、都市部・農村部の可処分所得の伸びも経済成長率を下回った。輸出に関しては、トランプ米次期大統領が保護貿易主義政策をとれば、中国にとって厳しい情勢となることが懸念されている。
さらに17年は、金融リスクや不動産バブルの防止に力を入れる政府の方針が経済成長のペースに大きく影響するとみられている。中国共産党と国務院が14〜16日に実施した中央経済工作会議では、17年は「金融リスクの防止」をより重要な政策課題に据えることや、不動産市場の安定的かつ健全な発展を促す方針が確認された。うち不動産市場については、「家は住むためのもので、投機のためのものではない」とのスタンスを堅持する考えが示されている。
中国社会科学院の研究員、沈利生氏によれば、仮に目標が「6.5%前後」に設定された場合、6.5%をやや下回る水準(6.3〜6.4%)でも政府の許容範囲だという。なお、直近5年のGDP成長目標は、11年が8.0%(実際の成長率は9.5%)、12年が7.5%(同7.9%)、13年が7.5%(同7.8%)、14年が7.5%(同7.3%)、15年が7.0%(同6.9%)、16年が6.5〜7.0%だった。

【亜州IR】



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