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NYの視点:英国総選挙、EU離脱交渉への国内不透明感の払拭目指す

注目トピックス 経済総合
英国のメイ首相は2020年に予定していた総選挙を前倒しし、6月8日に実施する計画を発表した。保守党と共に労働党が総選挙実施の動議に賛成すれば、議会の3分の2を超え、6月の解散総選挙の実施が可能となる。

英国は3月末にリスボン条約50条を発動して、離脱する意向を欧州連合(EU)に正式通達してからまだ1ヶ月もたたない。EUとの交渉に向けて、今後5年間の政権基盤の強化を目標とする。現状、定数650の下院で、与党は330議席とわずかに過半数を維持しているものの十分ではなく、議席の増加を目指す。首相は議会、政治の混乱で離脱交渉を混乱させたくないと説明した。

最新の世論調査によると与党・保守党の支持率が最大野党を20ポイント以上上回っており、9年ぶりの大差。労働党の弱さを利用する。メイ首相は迷ったが、EUが英国に対し「いいとこどりはさせない」と断固とした姿勢を維持する中、政府がひとつにまとまるまたとない好機と、判断を下したことを明らかにした。

国際通貨基金(IMF)は2017年の英国の経済見通しを2.0%成長へ、1月時点の1.5%成長から引き上げた。IMFは日本や中国、ユーロ圏などの経済成長見通しも引き上げたが、引き上げ幅は先進諸国の中でも最大となる。2年間の交渉を控えて、依然貿易、移民などに関して不透明感は残る。しかし、昨年6月に国民投票でEU離脱が決定されて以降景気後退に陥ることも心配されていたが、英国経済の柔軟性が示されつつある。





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