NYの視点:米Q1GDPの成長1.0%割れも、ネガティブサプライズに警戒
[17/04/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
米商務省は28日にワシントンで1−3月期国内総生産(GDP)を発表する。市場は前期比年率で1.0%成長を予想している。エコノミスト予想は0.2%から1.5%成長と幅広い。GDPの発表を控えて発表された3月前渡し商品貿易収支は648億ドルの赤字と、赤字幅は639億ドルから拡大したものの652億ドルは下回った。2月分は639億ドルの赤字と、648億ユーロの赤字から上方修正され、1−3月期GDPにプラスに寄与する可能性がある。
一方で、アトランタ連銀は1−3月期のGDP予想を事前の0.5%増から0.2%増へ下方修正した。第1四半期の実質個人消費の伸びが0.3%から0.1%へ鈍化したほか、在庫投資もマイナス寄与度が0.76%ポイントから1.11%ポイントに拡大したことを下方修正の理由に挙げた。アトランタ連銀は、米商務省と類似したモデルをGDP見通し算出に使用していることから正確性に定評がある。このため、ネガティブサプライズへの警戒感も浮上した。
金融危機以降、1−3月期の経済が通年で最も弱い成長に留まる傾向がある。このため、ある程度弱い結果もサプライズとならず、連邦公開市場委員会(FOMC)も利上げの軌道を転換することにはならないと見る。米金利先物市場の6月の利上げ確率も依然70%近くで高止まりしており、6月の利上げをほぼ織り込んだ。
ただ、ムニューシン米財務長官は減税のための財源に関する質問で、「成長が補う」としていたが持続的な3%成長には依然ほど遠い。万が一、1−3月期GDPがマイナス成長に落ち込んだ場合は、失望感からドル売りが再燃することになる。
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一方で、アトランタ連銀は1−3月期のGDP予想を事前の0.5%増から0.2%増へ下方修正した。第1四半期の実質個人消費の伸びが0.3%から0.1%へ鈍化したほか、在庫投資もマイナス寄与度が0.76%ポイントから1.11%ポイントに拡大したことを下方修正の理由に挙げた。アトランタ連銀は、米商務省と類似したモデルをGDP見通し算出に使用していることから正確性に定評がある。このため、ネガティブサプライズへの警戒感も浮上した。
金融危機以降、1−3月期の経済が通年で最も弱い成長に留まる傾向がある。このため、ある程度弱い結果もサプライズとならず、連邦公開市場委員会(FOMC)も利上げの軌道を転換することにはならないと見る。米金利先物市場の6月の利上げ確率も依然70%近くで高止まりしており、6月の利上げをほぼ織り込んだ。
ただ、ムニューシン米財務長官は減税のための財源に関する質問で、「成長が補う」としていたが持続的な3%成長には依然ほど遠い。万が一、1−3月期GDPがマイナス成長に落ち込んだ場合は、失望感からドル売りが再燃することになる。
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