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S&Pが中国格下げの可能性示唆、「成長モデル転換」カギに

注目トピックス 経済総合
大手格付け会社による中国の格下げが続く可能性がある。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のソブリン格付け責任者モーリッツ・クレーマー氏はこのほど、中国のアウトルック(格付け見通し)が現時点で「ネガティブ(弱含み)」となっている点に触れ、「格下げの可能性は確かにある」と述べた。最終的な判断のカギは「成長モデル」で、銀行融資によるけん引型から内需けん引型へと転換することが重要になると指摘。この方面に関する中国の取り組みは、「依然ペースが遅い」とした。香港メディアが22日、外電報道を引用する形で伝えた。
これに先立つ5月24日には、ムーディーズ・インベスターズ・サービスが中国の国債格付けを「Aa3」から「A1」に1段階格下げ。向こう数年内に財務力は悪化し、債務の増加が続くと予測した。今後5年間の潜在成長率が5%近くに低下するほか、政府の直接債務の対国内総生産(GDP)は2018年に40%、2020年末に45%まで上昇すると試算している。
ただ、アウトルックは「ネガティブ(弱含み)」から「ステーブル(安定的)」に変更。債務が大幅に増加する可能性は小さいとみている。
ムーディーズによる中国の格下げは1989年以来のこと。中国財政部は同日中にコメントを発表し、「格付けが不適切な方法に基づいている」と反論。「中国経済が直面する問題を拡大解釈する一方、中国政府の能力を過小評価している」として、債務リスクはコントロール可能と強調した。

【亜州IR】



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