称賛と勘違い?中国メディア、仏ル・モンド風刺記事を転載、すぐ削除
[17/10/18]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 経済総合
フランスの「ル・モンド」紙はこのほど、18日に開催する中国党大会について8ページもの特集記事を15日、掲載した。中国政府系メディアや海外の中国共産党寄りメディアは、仏メディアが中国当局を称えていると勘違いして、一斉に転載した。しかし、この評論は中国国内インターネット規制や人権派弁護士への迫害など非難的な内容があり、これに気づいたためか、各メディアが転載を取り消した。
ル・モンド紙の一面に中国語『中国、強国崛起(中国は強国として台頭した)』がおどった。一見、共産党政権への賞賛記事に見まがう。欧州の一部の中国語メディアは「仏紙が中国インターネット業界の崛起を称賛している」「フランス在住の中国人や華僑が非常に興奮している」などと報じていたという。ドイツメディア「ドイチェ・ヴェレ」が伝えた。
また中国共産党機関紙・人民日報傘下の環球時報も評論で仏紙の記事を紹介し、「国際社会における中国(当局)の影響力は日増しに強くなっている」「国際社会での地位は超大国の米国と並んだ」と自画自賛した。
いっぽう、国内インターネット上では政府系メディアのほかに、ネット世論誘導集団の「五毛党」なども会員制交流サイト(SNS)で相次いで「中国(当局)はやっと世界に認められた」と沸き立った。
風刺タイトルと気づき、一気にトーンダウン 削除に奔走
しかし、フランス語が堪能な華僑やネットユーザーらはネット上で、ル・モンド紙の報道は中国共産党を称えるものではなく、実に権力集中、インターネット検閲、人権派弁護士への迫害、強権による中国経済の実状、中国当局の覇権主義など、中国国内様々な問題を取り上げながら、当局を批判している「風刺記事」と指摘した。
「中国の強国崛起」との記事タイトルは、引っかけだった。16日には、環球時報など政府系メディアは相次いでホームページにある関連記事を削除した。
これに対して中国人ネットユーザーは、「(政府系メディアなどに)フランス語が翻訳できる人がいないのか、それとも節操がないだけなの?」「教養がないと本当に怖いね。『愛国』には教養が必要だ。今や、世界的な笑い話だ」「まぁ(フランス語の分からない)高官らが喜んでいるから、いいんじゃないの」などと嘲笑した。
あるフランスにいる中国人留学生は米ラジオ・フリー・アジア(RFA)に対して、「ル・モンド紙の報道の見出しを目にした瞬間、私たち留学生は同紙が中国当局のプロパガンダの一役を買っていると思った。しかし内容をよく見ると、中国国内問題を客観的に分析していることがわかった。環球時報にはその中の一部の内容を転載する勇気がきっとないだろう」と述べた。
(翻訳編集・張哲)
【ニュース提供・大紀元】
<HT>
ル・モンド紙の一面に中国語『中国、強国崛起(中国は強国として台頭した)』がおどった。一見、共産党政権への賞賛記事に見まがう。欧州の一部の中国語メディアは「仏紙が中国インターネット業界の崛起を称賛している」「フランス在住の中国人や華僑が非常に興奮している」などと報じていたという。ドイツメディア「ドイチェ・ヴェレ」が伝えた。
また中国共産党機関紙・人民日報傘下の環球時報も評論で仏紙の記事を紹介し、「国際社会における中国(当局)の影響力は日増しに強くなっている」「国際社会での地位は超大国の米国と並んだ」と自画自賛した。
いっぽう、国内インターネット上では政府系メディアのほかに、ネット世論誘導集団の「五毛党」なども会員制交流サイト(SNS)で相次いで「中国(当局)はやっと世界に認められた」と沸き立った。
風刺タイトルと気づき、一気にトーンダウン 削除に奔走
しかし、フランス語が堪能な華僑やネットユーザーらはネット上で、ル・モンド紙の報道は中国共産党を称えるものではなく、実に権力集中、インターネット検閲、人権派弁護士への迫害、強権による中国経済の実状、中国当局の覇権主義など、中国国内様々な問題を取り上げながら、当局を批判している「風刺記事」と指摘した。
「中国の強国崛起」との記事タイトルは、引っかけだった。16日には、環球時報など政府系メディアは相次いでホームページにある関連記事を削除した。
これに対して中国人ネットユーザーは、「(政府系メディアなどに)フランス語が翻訳できる人がいないのか、それとも節操がないだけなの?」「教養がないと本当に怖いね。『愛国』には教養が必要だ。今や、世界的な笑い話だ」「まぁ(フランス語の分からない)高官らが喜んでいるから、いいんじゃないの」などと嘲笑した。
あるフランスにいる中国人留学生は米ラジオ・フリー・アジア(RFA)に対して、「ル・モンド紙の報道の見出しを目にした瞬間、私たち留学生は同紙が中国当局のプロパガンダの一役を買っていると思った。しかし内容をよく見ると、中国国内問題を客観的に分析していることがわかった。環球時報にはその中の一部の内容を転載する勇気がきっとないだろう」と述べた。
(翻訳編集・張哲)
【ニュース提供・大紀元】
<HT>