NYの視点:円売り増、今週の注目:FOMC、次期FRB議長、税制改革、BOE、BOJ、カタルーニャ危機
[17/10/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
短期投機家・投資家の円の売り持ち高は前々週から増加した。ユーロの買い持ちは前々週から減少したものの依然10年ぶり高水準となっていた。
今週は、連邦公開市場委員会(FOMC)、次期FRB議長、カタルーニャ危機の行方、税制改革の進展を睨んだ展開となる。英国中央銀行は政策金利を0.25%引き上げると見られている。カーニー総裁は、利上げがあくまでも2016年6月に英国が欧州連合(EU)離脱決定直後、防衛的に引き下げた分を解消する目的にとどめ、引き締めサイクルに入るわけではないことを再確認すると見られる。日本銀行も金融政策決定会合を予定している。政策金利の据え置きが予想されているが、四半期見通し報告の中で、インフレ見通しが引き下げられる見込み。円売りに拍車がかかる可能性が
ある。
米国の共和党下院は、1日に税制改革案を発表する計画。米国の経済は7−9月期国内総生産(GDP)の速報値が、予想外に2四半期連続で3%成長を達成した。2つの大型ハリケーンの影響は最小にとどまった。税制改革法案の成立に現実味が出ると、成長加速期待にドル買いが一段と強まる可能性がある。ホワイトハウスは法人税率の引き下げが今後10年間の国内総生産(GDP)を3-5%引き上げると試算している。
米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を予定しているほか、FRBがインフレ指標として注視しているPCEコア、全米製造業活動を示すISM製造業景況指数や10月の雇用統計が発表予定。10月の雇用はハリケーンの影響で減少した9月からの反動で大幅増が見込まれている。失業率は16年来の低水準である4.2%を維持すると見られるが、引き続き賃金動向が焦点となる。11月のFOMCでは金融政策の据え置きが予想されているものの、声明で12月の利上げをより確実にしていく。
また、トランプ大統領は3日のアジア歴訪前に次期連邦準備制度理事会(FRB)議長の指名を行う計画。パウエルFRB理事、テイラー氏が有力候補と見られていたが、パウエル理事の指名に傾斜しているとの関係筋の報道もある。パウエルFRB理事、テイラー氏両氏が議長、副議長に指名される可能性も考えられることや、イエレンFRB議長の再任の可能性も完全に除外されたわけではない。意見が分かれ、アジア歴訪後の発表となる可能性もあるようだ。次期議長次第で、短期的に金利先行き見通しが変わりドルの行方を左右する。
一方、カタルーニャ危機の深刻化がリスクとなる。スペインの政局不安が続く。スペイン、カタルーニャ自治州の州議会が独立国家樹立を可決。カタルーニャ州自治州議会が独立決議を可決したことを受けて、上院はカタルーニャ州自治を停止し、直接統治下に置く異例の権限をラホイ首相に付与した。1978年制定の憲法155条に基づく権限付与を可決。カタルーニャの独立宣言はスペインや国際社会に受け入れるはずはなく、象徴的なジェスチャーにとどまると見られているものの、スペインは過去40年間で最悪の政局混乱に陥った。
■今週の主な注目イベント
●米国
1日:米共和党下院、税制改革案を発表、FOMC:(FF金利誘導目標1-1.25%)
2日:パウエルFRB理事講演、ボスティック米アトランタ連銀総裁講演、
3日:トランプ米大統領アジア歴訪出発前に、次期FRB議長指名へ、10月雇用統計:
失業率予想:4.2%(9月4.2%)、非農業部門雇用者数:前期比予想+31万人(9月
‐3.3万人)、平均時給:予想前月比+0.2%(9月+0.5%)、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁講演、
●英国
2日:英国中央銀行金融政策決定会合:予想0.5%(前回0.2%)、資産購入目
標:4350億ポンド(前回4350億ポンド)カーニー総裁会見
●日本
31日:日本銀行:金融政策決定会合:政策金利据え置き、黒田日銀総裁会見
●地政学的リスク
北朝鮮
イラン
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン
トルコ
*円
ネット・円売り持ち:- 116,857(10/24)←円売り持ち:- 101,286(10/17)(直近
ネット円買い持ち最高水準:08年3/25+65,920、04年2/6+64499)(過去最高ネット
円売り持ち高:07年6/26-188,077)
*ユーロ
ネット・ユーロ買い持ち:+83,504(10/24)←ユーロ買い持ち:+90,452(10/17)
(07年5/15:+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高)
*ポンド
ネット・ポンド買い持ち:−1,485(10/24)←ポンド買い持ち:+5,047(10/17)
(07年7/22:直近ネット買い持ち高最高水準+98,366)
*スイスフラン
ネット・スイスフラン売り持ち:-11,597(10/24)←スイスフラン売り持ち:-
4,931(10/17)(過去最高スイスフランネット売り持ち高:07年6/19:-79,331)
*加ドル
ネット・加ドル買い持ち:+72,332(10/24)←加ドル買い持ち:+75,086(10/17)
(直近ネット買い持ち高最高水準:07年10/12+83001)
*豪ドル
ネット・豪ドル買い持ち:+57,250(10/24)←豪ドル買い持ち:+61,800(10/17)
<CS>
今週は、連邦公開市場委員会(FOMC)、次期FRB議長、カタルーニャ危機の行方、税制改革の進展を睨んだ展開となる。英国中央銀行は政策金利を0.25%引き上げると見られている。カーニー総裁は、利上げがあくまでも2016年6月に英国が欧州連合(EU)離脱決定直後、防衛的に引き下げた分を解消する目的にとどめ、引き締めサイクルに入るわけではないことを再確認すると見られる。日本銀行も金融政策決定会合を予定している。政策金利の据え置きが予想されているが、四半期見通し報告の中で、インフレ見通しが引き下げられる見込み。円売りに拍車がかかる可能性が
ある。
米国の共和党下院は、1日に税制改革案を発表する計画。米国の経済は7−9月期国内総生産(GDP)の速報値が、予想外に2四半期連続で3%成長を達成した。2つの大型ハリケーンの影響は最小にとどまった。税制改革法案の成立に現実味が出ると、成長加速期待にドル買いが一段と強まる可能性がある。ホワイトハウスは法人税率の引き下げが今後10年間の国内総生産(GDP)を3-5%引き上げると試算している。
米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を予定しているほか、FRBがインフレ指標として注視しているPCEコア、全米製造業活動を示すISM製造業景況指数や10月の雇用統計が発表予定。10月の雇用はハリケーンの影響で減少した9月からの反動で大幅増が見込まれている。失業率は16年来の低水準である4.2%を維持すると見られるが、引き続き賃金動向が焦点となる。11月のFOMCでは金融政策の据え置きが予想されているものの、声明で12月の利上げをより確実にしていく。
また、トランプ大統領は3日のアジア歴訪前に次期連邦準備制度理事会(FRB)議長の指名を行う計画。パウエルFRB理事、テイラー氏が有力候補と見られていたが、パウエル理事の指名に傾斜しているとの関係筋の報道もある。パウエルFRB理事、テイラー氏両氏が議長、副議長に指名される可能性も考えられることや、イエレンFRB議長の再任の可能性も完全に除外されたわけではない。意見が分かれ、アジア歴訪後の発表となる可能性もあるようだ。次期議長次第で、短期的に金利先行き見通しが変わりドルの行方を左右する。
一方、カタルーニャ危機の深刻化がリスクとなる。スペインの政局不安が続く。スペイン、カタルーニャ自治州の州議会が独立国家樹立を可決。カタルーニャ州自治州議会が独立決議を可決したことを受けて、上院はカタルーニャ州自治を停止し、直接統治下に置く異例の権限をラホイ首相に付与した。1978年制定の憲法155条に基づく権限付与を可決。カタルーニャの独立宣言はスペインや国際社会に受け入れるはずはなく、象徴的なジェスチャーにとどまると見られているものの、スペインは過去40年間で最悪の政局混乱に陥った。
■今週の主な注目イベント
●米国
1日:米共和党下院、税制改革案を発表、FOMC:(FF金利誘導目標1-1.25%)
2日:パウエルFRB理事講演、ボスティック米アトランタ連銀総裁講演、
3日:トランプ米大統領アジア歴訪出発前に、次期FRB議長指名へ、10月雇用統計:
失業率予想:4.2%(9月4.2%)、非農業部門雇用者数:前期比予想+31万人(9月
‐3.3万人)、平均時給:予想前月比+0.2%(9月+0.5%)、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁講演、
●英国
2日:英国中央銀行金融政策決定会合:予想0.5%(前回0.2%)、資産購入目
標:4350億ポンド(前回4350億ポンド)カーニー総裁会見
●日本
31日:日本銀行:金融政策決定会合:政策金利据え置き、黒田日銀総裁会見
●地政学的リスク
北朝鮮
イラン
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン
トルコ
*円
ネット・円売り持ち:- 116,857(10/24)←円売り持ち:- 101,286(10/17)(直近
ネット円買い持ち最高水準:08年3/25+65,920、04年2/6+64499)(過去最高ネット
円売り持ち高:07年6/26-188,077)
*ユーロ
ネット・ユーロ買い持ち:+83,504(10/24)←ユーロ買い持ち:+90,452(10/17)
(07年5/15:+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高)
*ポンド
ネット・ポンド買い持ち:−1,485(10/24)←ポンド買い持ち:+5,047(10/17)
(07年7/22:直近ネット買い持ち高最高水準+98,366)
*スイスフラン
ネット・スイスフラン売り持ち:-11,597(10/24)←スイスフラン売り持ち:-
4,931(10/17)(過去最高スイスフランネット売り持ち高:07年6/19:-79,331)
*加ドル
ネット・加ドル買い持ち:+72,332(10/24)←加ドル買い持ち:+75,086(10/17)
(直近ネット買い持ち高最高水準:07年10/12+83001)
*豪ドル
ネット・豪ドル買い持ち:+57,250(10/24)←豪ドル買い持ち:+61,800(10/17)
<CS>