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トルコリラに弱気な見方継続か、その背景は? サンワード貿易の松永氏(三井智映子)

注目トピックス 経済総合
こんにちは、フィスコマーケットレポーター三井智映子の「気になるレポート」です。

今秋のイラクのクルド自治政府の独立要求で地政学リスクが台頭し、さらに米との相互ビザ発給停止で急落したトルコリラ。その後も下落トレンドが継続するトルコリラについて今日はお伝えします。

レポートでは、『レザ・ザッラブ氏が昨年3月に米国に亡命し、マイアミで逮捕されました。容疑は経済制裁下にあるイランにマネーロンダリングで外貨や金を流していたというものです。そして、10月30日にレザ・ザッラブ氏がエルドアン大統領関与について供述したことも伝わっております。それによりエルドアン大統領が経済制裁下にあるイランのマネーロンダリングに関わっていたとの観測が高まり、トルコリラ売りが加速しました』とトルコリラ下落のきっかけを伝えています。

トルコのエルドアン大統領はこれまで外交や経済に貢献してきたやり手のイメージですが、一方で独裁者という批判も絶えない人物ですよね。続けて、『レザ・ザッラブ氏に対する裁判が、米国で今月27日から始まります。そして、マネーロンダリング疑惑をかけられているトルコのザーフェル・チャールヤン元経済相も裁判にかけられるそうです。また、マネーロンダリング疑惑でトルコのハルク・バンクの副頭取であるアッチラ氏もニューヨークの留置所に入れられております。レザ・ザッラブ氏が裁判で有罪となり、エルドアン大統領のイランに関するマネーロンダリング疑惑がより明確となれば、トルコリラが更に下落する可能性もあります』とレポートでは分析しています。

そして、『今月27日から開始される裁判は、すんなりと有罪が確定するものと思われます。しかし、レザ・ザッラブ氏は、マネーロンダリング疑惑の詳細を白状する代わりに米国特有の「法取引」に持ち込むものと見られております』との見解を示しています。

またエルドアン大統領の発言は、『中央銀行の政策決定に政府が介入しないことがインフレを招き、投資を阻害しかねない状態を生み出している。このような高い金利で融資しようとすれば、当然ながら投資は阻害されストップする。我々は利下げしてインフレ率を一桁引き下げた』と述べており、レポートではこの発言がトルコリラ売りを加速させたと考察しています。

トルコリラの下落に加え、『発言を考えれば、「これでトルコ中銀の利上げの可能性はなくなった」と考えるべきかもしれません。トルコリラに対しては、しばらく弱気な見方を継続することも一考ではないでしょうか』と伝えています。ポジションを保有している方は注意してくださいね。

上記の詳細コメントは、ブログ「松永総研〜北浜の虎と呼ばれた男〜」の11月20日付「トルコリラ」「トルコリラの分析」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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