「ブロックチェーン×ビッグデータの新たな展開」セミナー潜入レポート
[18/05/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
2018年5月21日(月)13時から、東京・西新橋のSSKセミナールームで、「ブロックチェーン×ビッグデータの新たな展開」と題したセミナーが開催された。主催をしたのは、新社会システム総合研究所。セミナーは、2部構成になっていて、第一部が「ブロックチェーンの現状と取り組み」と題して、ソフトバンクテクノロジーのマネージャーである、川越翔一氏が講演した。第二部は、「不動産業界の現状とブロックチェーン技術の活用例とサービスの展開」等について、インサイト代表取締役の福地泰氏が講演した。
■やってくるIoT時代に備えてブロックチェーン技術を活用
まず、最初に登壇したのは、ソフトバンクテクノロジーの川越翔一氏。ソフトバンクテクノロジーがどんな事業を行っているかなどを説明したあと、「ブロックチェーンとは何か?」から話し始めた。
「ブロックチェーンは、暗号技術とP2P(ピア・ツー・ピア)ネットワーク技術を応用し、データの困難にした分散型記録管理技術のことで、改竄ができないのが最大の特徴です。ほかには、ダウンタイムがないとか、コストが高くない、サーバーがない、処理能力が速くないなどの特色があります。いってみれば、ブロックチェーンは、『デジタルな大福帳』のようなものと考えたらいいでしょう」
と、川越さんは、ブロックチェーンとは何かについてこう解説した。
ブロックチェーンのメリットは、データの改竄が不可能であり、システムダウンをしないこと、管理者が不要で、相互監視で信頼性が向上することだが、その一方で、デメリットもある。それは、データの確定が遅いことと、取扱いデータ量が少ないこと、商用運用実績が少なく、サービスとしては未だ発展途上にあること、などである。
ブロックチェーンの取り組みの状況だが、すでに企業の40%以上が何らかの取り組みを始めており、東京オリンピック・パラリンピックが東京で開催される2020年には、60%以上の企業がブロックチェーンへ取り組んでいるだろうと、いわれている。
では、ブロックチェーンはどんな分野への影響があるか、その可能性がるのかといえば、まず、サプライチェーンや権利取引、C2C取引、権利証明、ポイントサービスの分野で活用される可能性が高い、と川越さんは指摘する。
そして、実際にはブロックチェーンを活用している企業の事例を紹介し、次に、今後の展開として、ソフトバンクテクノロジーがサービスを考えている事業を紹介した。
それによると、まず、クラウドブロックチェーンサービスが考えられること。トレーサビリティ特化のサービス化を進め、展開目処が立てばトレーサビリティ以外の可能性も検討する、という。次に、広告監視と+ブロックチェーンとして、堅牢で透明性のあるデータを常時公開することで、「安心」を提供できないか、というものである。続いて、ウェルネスケア+ブロックチェーンである。既存のウェルネスケア+記録+ポイント付与+与信外部提供で、既存を壊すことなく、新しい健康記録の活用を支援するというものである。
次に、バリューチェーントレースである。過去も含めたグローバルな取引情報を必要なタイミングで影響可能にする、という取り組みだ。そして、IoT+セキュリティ+ブロックチェーンの組み合わせである。これは、IoTデバイス管理にブロックチェーン上のトレース管理を追加し、保険会社への外部影響など情報の二次利用を支援するというものだ。何しろ、今から2年後の2020年には、500億のデバイスがインターネットとつながる、IoT時代がやってくるといわれているので、IoT分野でのブロックチェーンの活用は大きなニーズを呼びそうである。
■ブロックチェーン技術を使い、個人の信用情報の基盤づくりを目指す
次に登壇したのは、インサイトの代表取締役である福地泰氏である。インサイトは今から12年前の2006年2月に設立した企業で、事業は、居住用賃貸物件に関する家賃収納代行業務である。取扱件数は20万件を超えている。取扱い金額は120億円にのぼる。
福地氏は最初にインサイトの会社概要を説明し、その後で、不動産業化の現状と課題についてふれた。そして、現状の不動産業界の最大の特徴は、賃貸契約にあたっては、家賃保証会社がつくのが当たり前の時代になってきていることと、保証会社の審査を通過できなかったら、部屋は借りられない、というのが現状の不動産業界なのである、と話す。
そして、個人は部屋を探して、契約・入居をするたびに審査を受けなければならない。なぜ、契約するたびに毎回、審査が必要かといえば、ひとえに、過去に自分が支払った家賃の記録がどこにもないから、である。つまり、新たな個人信用情報基盤が必要な時代になってきている、ということだ。
そこで、ブロックチェーンの出番である。個人のヒストリーをブロックチェーン上に記録をしておけば、それが個人の信用情報に繋がり、不動産の賃貸契約に当たっては、その情報を確認するだけで、本人が信用できるかどうかが判断できる。
だから、学歴から始まって、職歴やクレジット情報の利用記録、ローンの返済記録など、光熱費の利用状況など、個人の住に関するあらゆる情報を記録し、新しい個人の信用情報のプラットフォームをつくり、それが必要になっているのである。
インサイトがこれまで培ってきた家賃決済代行のノウハウ、電気料金などの生活決済データと不動産ビックデータ、そしてブロックチェーン技術を組み合わせ、多角的な情報を集約し管理する次世代型の信用情報プラットフォームを構築するというわけだ。
これにより、ユーザーは日々の生活で蓄積した自身の信用をいつでも簡単に証明できるようになり、より便利なサービスを受けることが可能になる。
ブロックチェーンへのデータ保存と、サーバレスアーキテクチャによるデータアクセスを活用したシステムの構築を行い、ブロックチェーン技術の特徴である、対改ざん性、ゼロダウンタイム、暗号技術に基づいた認証、電子署名によるデータ証明、データトレーサビリティなどを活かし、また、クラウドの冗長性を活かした、安心安全で可用性の高い信用情報管理を実現することができる。
インサイトではそうした個人情報の基盤づくりを進めながら、新たなステージを目指して、一歩一歩ずつ怪談をのぼっていく、という。
【ニュース提供・エムトレ】
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■やってくるIoT時代に備えてブロックチェーン技術を活用
まず、最初に登壇したのは、ソフトバンクテクノロジーの川越翔一氏。ソフトバンクテクノロジーがどんな事業を行っているかなどを説明したあと、「ブロックチェーンとは何か?」から話し始めた。
「ブロックチェーンは、暗号技術とP2P(ピア・ツー・ピア)ネットワーク技術を応用し、データの困難にした分散型記録管理技術のことで、改竄ができないのが最大の特徴です。ほかには、ダウンタイムがないとか、コストが高くない、サーバーがない、処理能力が速くないなどの特色があります。いってみれば、ブロックチェーンは、『デジタルな大福帳』のようなものと考えたらいいでしょう」
と、川越さんは、ブロックチェーンとは何かについてこう解説した。
ブロックチェーンのメリットは、データの改竄が不可能であり、システムダウンをしないこと、管理者が不要で、相互監視で信頼性が向上することだが、その一方で、デメリットもある。それは、データの確定が遅いことと、取扱いデータ量が少ないこと、商用運用実績が少なく、サービスとしては未だ発展途上にあること、などである。
ブロックチェーンの取り組みの状況だが、すでに企業の40%以上が何らかの取り組みを始めており、東京オリンピック・パラリンピックが東京で開催される2020年には、60%以上の企業がブロックチェーンへ取り組んでいるだろうと、いわれている。
では、ブロックチェーンはどんな分野への影響があるか、その可能性がるのかといえば、まず、サプライチェーンや権利取引、C2C取引、権利証明、ポイントサービスの分野で活用される可能性が高い、と川越さんは指摘する。
そして、実際にはブロックチェーンを活用している企業の事例を紹介し、次に、今後の展開として、ソフトバンクテクノロジーがサービスを考えている事業を紹介した。
それによると、まず、クラウドブロックチェーンサービスが考えられること。トレーサビリティ特化のサービス化を進め、展開目処が立てばトレーサビリティ以外の可能性も検討する、という。次に、広告監視と+ブロックチェーンとして、堅牢で透明性のあるデータを常時公開することで、「安心」を提供できないか、というものである。続いて、ウェルネスケア+ブロックチェーンである。既存のウェルネスケア+記録+ポイント付与+与信外部提供で、既存を壊すことなく、新しい健康記録の活用を支援するというものである。
次に、バリューチェーントレースである。過去も含めたグローバルな取引情報を必要なタイミングで影響可能にする、という取り組みだ。そして、IoT+セキュリティ+ブロックチェーンの組み合わせである。これは、IoTデバイス管理にブロックチェーン上のトレース管理を追加し、保険会社への外部影響など情報の二次利用を支援するというものだ。何しろ、今から2年後の2020年には、500億のデバイスがインターネットとつながる、IoT時代がやってくるといわれているので、IoT分野でのブロックチェーンの活用は大きなニーズを呼びそうである。
■ブロックチェーン技術を使い、個人の信用情報の基盤づくりを目指す
次に登壇したのは、インサイトの代表取締役である福地泰氏である。インサイトは今から12年前の2006年2月に設立した企業で、事業は、居住用賃貸物件に関する家賃収納代行業務である。取扱件数は20万件を超えている。取扱い金額は120億円にのぼる。
福地氏は最初にインサイトの会社概要を説明し、その後で、不動産業化の現状と課題についてふれた。そして、現状の不動産業界の最大の特徴は、賃貸契約にあたっては、家賃保証会社がつくのが当たり前の時代になってきていることと、保証会社の審査を通過できなかったら、部屋は借りられない、というのが現状の不動産業界なのである、と話す。
そして、個人は部屋を探して、契約・入居をするたびに審査を受けなければならない。なぜ、契約するたびに毎回、審査が必要かといえば、ひとえに、過去に自分が支払った家賃の記録がどこにもないから、である。つまり、新たな個人信用情報基盤が必要な時代になってきている、ということだ。
そこで、ブロックチェーンの出番である。個人のヒストリーをブロックチェーン上に記録をしておけば、それが個人の信用情報に繋がり、不動産の賃貸契約に当たっては、その情報を確認するだけで、本人が信用できるかどうかが判断できる。
だから、学歴から始まって、職歴やクレジット情報の利用記録、ローンの返済記録など、光熱費の利用状況など、個人の住に関するあらゆる情報を記録し、新しい個人の信用情報のプラットフォームをつくり、それが必要になっているのである。
インサイトがこれまで培ってきた家賃決済代行のノウハウ、電気料金などの生活決済データと不動産ビックデータ、そしてブロックチェーン技術を組み合わせ、多角的な情報を集約し管理する次世代型の信用情報プラットフォームを構築するというわけだ。
これにより、ユーザーは日々の生活で蓄積した自身の信用をいつでも簡単に証明できるようになり、より便利なサービスを受けることが可能になる。
ブロックチェーンへのデータ保存と、サーバレスアーキテクチャによるデータアクセスを活用したシステムの構築を行い、ブロックチェーン技術の特徴である、対改ざん性、ゼロダウンタイム、暗号技術に基づいた認証、電子署名によるデータ証明、データトレーサビリティなどを活かし、また、クラウドの冗長性を活かした、安心安全で可用性の高い信用情報管理を実現することができる。
インサイトではそうした個人情報の基盤づくりを進めながら、新たなステージを目指して、一歩一歩ずつ怪談をのぼっていく、という。
【ニュース提供・エムトレ】
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