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量子コンピュータ利用の共同研究で三菱UFJ銀行との契約締結

注目トピックス 経済総合
MDR株式会社は、三菱UFJ銀行【関東財務局長(登金)第5号】と共同研究に関する契約を締結。量子コンピュータの金融分野での活用の検討を開始した。
高度情報化社会の到来で、計算量が膨大となり、スーパーコンピュータのような膨大な並列計算機の消費電力の増大や、既存半導体技術の微細化と計算能力の限界が指摘されている。新たなデータ処理設計基盤での計算機の需要が高まっており、現在、米国のIT大手GoogleやMicrosoft、IBM、中国の大手のAlibaba、Baidu各社は汎用量子コンピュータと呼ばれる新方式の計算機の開発に着手し、開発競争が加熱している。
汎用量子コンピュータが実現すると、これまで解けなかった問題が解けると期待が大きい。なかでも、金融分野では、資産運用やリスク管理、暗号通信の領域での利用についての関心が高く、JPMorganChaseやGoldmanSachs、Barclays、MorganStanleyなどの大手金融機関が調査研究を始めている。
MDRは、国内の大手企業や国立大学法人、国立研究開発法人と共に、量子コンピュータのハードウェアやミドルウェア、アプリケーションを開発している。TokyoFinancialInformation&TechnologySummit2018StartupShowcaseでは「ファイナリストに選定」され、金融への取り組みが評価された。
MDRが作成したPythonベースの開発キット「Wildcat」は、「MicrosoftInnovationAward2018で評価」され、Microsoft本社の支援をうけている。現在、金融や創薬、モビリティの分野でプロジェクトを進め、今後は各種アプリケーション開発を促進し、量子コンピュータの可能性と恩恵の提供に邁進する。
三菱UFJ銀行は、持株会社である三菱UFJフィナンシャル・グループのグループ各社と、量子コンピュータの金融業務での利用の可能性の研究に取り組んでいる。「資産運用分野での実証実験」や、IBMQネットワークの日本での唯一のアクセス拠点として設立された「IBMQHub@Keioに参加」し、汎用量子コンピュータの研究にも着手している。
MDRは、2018年3月から三菱UFJフィナンシャル・グループのデジタルアクセラレータ第3期企業として採択され、金融分野での量子コンピュータの利用可能性について、三菱UFJフィナンシャル・グループのグループ各社と検証を進め、4カ月間の成果が2018年7月27日のDEMODAY(最終発表会)にて、「準グランプリ」を獲得した。
さらに、アクセラレータプログラム終了後の共同研究について契約を締結し、汎用量子コンピュータの金融領域での活用研究を中心に、量子コンピュータ利用の検討に着手する。
今回の契約締結について、MDR代表取締役社長の湊雄一郎氏は、次のように語っている。
「これまで困難と言われていた汎用量子コンピュータの開発が全世界で想像以上のペースで加速しております。そのような状況でアプリケーション開発が急がれる現在、今回MUFGデジタルアクセラレータプログラムにおけるグループ各社との取り組みを一歩進め、具体的な形として汎用量子コンピュータの共同研究開発に着手できることにとても感謝しています。弊社の豊富な実績と人材を活用し、ハードウェアからソフトウェアまでの幅広い開発ノウハウを生かして、世界でも最先端のアプリケーション開発に貢献できるよう全社をあげて邁進してまいります」


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