英EU離脱承認、 次の展開は?米ハイテク株や原油価格の動向も注視 住信SBIネット銀行(三井智映子)
[18/11/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター三井智映子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。
先週は新型iPhoneの発注減が報じられたアップル株が大幅に下落となり、FANGなどハイテク株全般に売りが波及しました。週間ベースで米主要3指数がそろって3%超の下落となり、ダウ平均とNASDAQも大きく下落しました。原油市場の下落も気がかりであるなか、米国は22日、日本では23日が祝日で休場となったことで、国内外の機関投資家のフローも限定的に。
11月末にブエノスアイレスで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議にあわせて予定されている、米中首脳会談や米年末商戦の出足、月末に控えている米中首脳会談といった重要イベントを見極めたい、というような様子見ムードは継続しています。大阪万博開催の決定やブラックフライデーの活況など明るい材料はあるものの、手がけにくい状況という印象です。
さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。
レポートではまず、ハードブレグジットが懸念される英国のEU離脱に着目。『11月25日にブリュッセルで開催されたEU首脳会議(臨時)で英国のEU離脱が承認されたものの、英議会での承認が次なるハードルとなります。EU加盟28ヵ国(英も含む)のすべての加盟国が11月26日以降、議会での承認を来年1月21日までに行う必要がありますが、最大の注目は英議会で、メイ首相が承認を得られる議員数を確認したうえで採決の日取りを決定することになります』と分析しています。
加えて、『ちなみに英国議会は12月20日から来年1月6日まで議会が休会となることから、12月19日までの採決か、来年1月7日以降、1月21日までのいずれかで採決が行われるため、そうしたスケジュールを踏まえて今後のポンドの動向が注目されます』と意見を述べています。
次に経済指標について、『11月27日に発表される米9月住宅価格指数が注目されます』と伝えており、『11月19日に発表されたNAHB(全米建設業協会)住宅価格指数が2016年8月以来の低水準へ低下したことからNYダウ、ナスダック、S&Pともに大幅に下落、ドル/円も112円88銭から112円42銭まで下落した経緯があるだけに、住宅価格指数の結果を受けた為替、株式市場の反応が注目されます』と示唆しています。
また、FANGなどハイテク株が軟調となっていることについて、『軟調な値動きが続くアップル株の動向が懸念され、先週末11月23日のアップル株は5月以来の安値まで下落して取引を終えており、今週もハイテク株を中心にNY株式市場の動向が注目されます』と紐解いています。
同じく軟調推移が気がかりな原油価格については、『11月23日には原油価格が50ドル台へ下落して取引を終えており、世界経済への減速懸念につながりかねず、リスク回避の動きが高まればドル/円の上値抑制につながるほか、ドル/円が円高方向へのバイアスを強めることにもつながりかねないだけに注目されます』と分析しています。
原油価格下落などから12月のFOMCの利上げ確率も下がっていますが、このことについては『11月28日に予定されるパウエルFRB議長の講演はNY経済クラブで行われるもので、歴代FRB議長が最も重要視する講演の1つとして翌年の経済や金融政策の見通しについて発言するだけに、12月FOMCの利上げの有無や来年の利上げ回数を占ううえで注目されます』と考察しています。
また、『あわせて、翌11月29日の米個人消費支出デフレーターはFRBの金融政策の方向性を占う上で重要視するインフレ指標の一つとして注目されるほか、FOMC議事要旨も明け方に発表されるだけに債券・株式指標の反応を睨みながら為替動向が注目されます』と解説しています。
そして、米中貿易摩擦に関しては、『週末11月30日から12月1日にG20がブエノスアイレスで開催、この機会に米中首脳会談が開催され懸案とされる米中通商問題が話し合われる予定です。貿易問題に対する懸念が増加するか緩和されるか、来年1月から米国が中国からの輸入品に追加関税(10%⇒25%)が予定通り実施されるか取止めかが争点となり、年末に向け株式市場の行方にも大きな影響を及ぼすことが想定されるだけに注目です』との見解を伝えています。
上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
フィスコマーケットレポーター 三井智映子
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先週は新型iPhoneの発注減が報じられたアップル株が大幅に下落となり、FANGなどハイテク株全般に売りが波及しました。週間ベースで米主要3指数がそろって3%超の下落となり、ダウ平均とNASDAQも大きく下落しました。原油市場の下落も気がかりであるなか、米国は22日、日本では23日が祝日で休場となったことで、国内外の機関投資家のフローも限定的に。
11月末にブエノスアイレスで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議にあわせて予定されている、米中首脳会談や米年末商戦の出足、月末に控えている米中首脳会談といった重要イベントを見極めたい、というような様子見ムードは継続しています。大阪万博開催の決定やブラックフライデーの活況など明るい材料はあるものの、手がけにくい状況という印象です。
さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。
レポートではまず、ハードブレグジットが懸念される英国のEU離脱に着目。『11月25日にブリュッセルで開催されたEU首脳会議(臨時)で英国のEU離脱が承認されたものの、英議会での承認が次なるハードルとなります。EU加盟28ヵ国(英も含む)のすべての加盟国が11月26日以降、議会での承認を来年1月21日までに行う必要がありますが、最大の注目は英議会で、メイ首相が承認を得られる議員数を確認したうえで採決の日取りを決定することになります』と分析しています。
加えて、『ちなみに英国議会は12月20日から来年1月6日まで議会が休会となることから、12月19日までの採決か、来年1月7日以降、1月21日までのいずれかで採決が行われるため、そうしたスケジュールを踏まえて今後のポンドの動向が注目されます』と意見を述べています。
次に経済指標について、『11月27日に発表される米9月住宅価格指数が注目されます』と伝えており、『11月19日に発表されたNAHB(全米建設業協会)住宅価格指数が2016年8月以来の低水準へ低下したことからNYダウ、ナスダック、S&Pともに大幅に下落、ドル/円も112円88銭から112円42銭まで下落した経緯があるだけに、住宅価格指数の結果を受けた為替、株式市場の反応が注目されます』と示唆しています。
また、FANGなどハイテク株が軟調となっていることについて、『軟調な値動きが続くアップル株の動向が懸念され、先週末11月23日のアップル株は5月以来の安値まで下落して取引を終えており、今週もハイテク株を中心にNY株式市場の動向が注目されます』と紐解いています。
同じく軟調推移が気がかりな原油価格については、『11月23日には原油価格が50ドル台へ下落して取引を終えており、世界経済への減速懸念につながりかねず、リスク回避の動きが高まればドル/円の上値抑制につながるほか、ドル/円が円高方向へのバイアスを強めることにもつながりかねないだけに注目されます』と分析しています。
原油価格下落などから12月のFOMCの利上げ確率も下がっていますが、このことについては『11月28日に予定されるパウエルFRB議長の講演はNY経済クラブで行われるもので、歴代FRB議長が最も重要視する講演の1つとして翌年の経済や金融政策の見通しについて発言するだけに、12月FOMCの利上げの有無や来年の利上げ回数を占ううえで注目されます』と考察しています。
また、『あわせて、翌11月29日の米個人消費支出デフレーターはFRBの金融政策の方向性を占う上で重要視するインフレ指標の一つとして注目されるほか、FOMC議事要旨も明け方に発表されるだけに債券・株式指標の反応を睨みながら為替動向が注目されます』と解説しています。
そして、米中貿易摩擦に関しては、『週末11月30日から12月1日にG20がブエノスアイレスで開催、この機会に米中首脳会談が開催され懸案とされる米中通商問題が話し合われる予定です。貿易問題に対する懸念が増加するか緩和されるか、来年1月から米国が中国からの輸入品に追加関税(10%⇒25%)が予定通り実施されるか取止めかが争点となり、年末に向け株式市場の行方にも大きな影響を及ぼすことが想定されるだけに注目です』との見解を伝えています。
上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
フィスコマーケットレポーター 三井智映子
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