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ロシア下院で新法案を起草、電子決済アリペイなどの利用を禁止へ

注目トピックス 経済総合

ロシア政府は、同国内で中国モバイル決済ルールのアリペイ(支付宝)やウィーチャットペイ(微信支付)の使用を禁止する新しい法律を策定している。米ラジオ・フリー・アジアが10日伝えた。

ロシア連邦議会下院では11月7日、外国電子決済サービス企業への監督強化を図る新法案の草案2部が起草された。新法案が成立すれば、ロシア国籍の住民がアリペイとウィーチャットペイの利用を禁止されることになる。また、ロシア人への送金サービスとロシア金融機関への振り込みも禁じられる。

いっぽう、ロシアに滞在する中国人観光客や留学生などに対して、アリペイとウィーチャットペイの使用を認めるという。

また、アリペイとウィーチャットペイはロシアで、非銀行信用機関として法人登録することができる。

ロシア紙イズベスチヤ(11月9日付)によると、下院金融市場委員会の議長であるアナトリー・アカサコブ氏らが新法案の草稿を提出した。

このほど、ロシア金融情報サイトでは、同国ではアリペイの利用者が急増しているが、大半は中国人だと報じられた。アリペイの利用者は世界で5.2億人いるとみられる。

ロシア議会議員は、外国電子決済サービス企業が今後、必ずロシアで法人登記し事務所を開設するうえ、ロシア中央銀行から資金の振り込み許可を取得しなければならないと指摘した。

新法案の成立により、ロシア政府は反マネーロンダリング対策の一環として、アリペイとウィーチャットペイに対して、利用者の個人情報の提供を求めることが可能になる。また、ロシア中央銀行は、金融機関とアリペイなどの間で行われる振り込み業務を監視し、「その他の重要情報」を得ることができるという。

「ロシア新聞」(12月10日付)は評論記事で、米クレジットカード大手のビザ(VISA)やアメリカンエキスプレス(AmericanExpress)などは、ロシア金融当局の監督管理を受けているのに対して、アリペイとウィーチャットペイなどは、金融当局の管轄外にあるとの懸念を示した。

同国金融業界では、急拡大する電子決済市場に対して、当局が監督を強化する必要があるとの見方を示している。

(翻訳編集・張哲)



【ニュース提供・大紀元】




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