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NYの視点:来週の注目:米小売売上高、ベージュブック、中国GDPなど

注目トピックス 経済総合
来週は引き続き新型ウイルス蔓延の状況や原油動向を睨む展開となる。世銀・国際通貨基金(IMF)は年次総会(テレビ会議)を開催する。世界経済見通しを発表するが、ゲオルギエワ専務理事は9日、2020年の世界経済が1930年代の世界恐慌に匹敵するほど、最悪の景気低迷に陥ることを想定していると警告した。

米国経済では新型ウイルスの蔓延拡大を受けた外出自粛で生産停止、休業を強いられた製造業や小売りがどの程度落ち込んだかを小売売上高や地区連銀製造業指数、地区連銀経済報告(ベージュブック)などで確認していく。3月の小売は経済活動が突然停止した影響で前月比−8%と1992年来で最悪の結果が警戒されている。多くのカテゴリーでの売り上げが損なわれた一方、食料品などの売り上げは伸びた。また、米連邦準備制度理事会(FRB)は地区連銀経済報告(ベージュブック)を公表する。全米地区で新型ウイルスによる影響をさらに見ていく。

経済封鎖の影響が100%織り込まれる4月ニューヨーク連銀製造業景気指数は‐32.5と、3月‐21.5に続くマイナスで景気後退時の2009年3月来で最低、また、4月フィラデルフィア連銀景況指数は‐30とやはり3月の‐12.7に続き2カ月連続のマイナスで2009年3月来で最低に落ち込む見通し。雇用関連指標のように予想をさらに下回ると景気いとおしが一段と悪化し、ドル売り圧力となる。

米国政府は第4弾救済策を模索しているほか、米連邦準備制度理事会(FRB)も引き続き融資策拡大も辞さない構え。パウエル議長は金融政策は適切で、今後数カ月は信用市場の支援に焦点をあてていくとし、流動性供給で破綻などを回避する構え。融資規模も無制限としており、ETF市場やジャンク債市場を支えた。

政府やFRBの大規模な刺激策で、米国経済の恐慌入りが回避できるかどうかに焦点が集まる。

■来週の主な注目イベント

●世銀・IMF年次総会(テレビ会議)
14日−16日:IMF2020年世界金融安定報告、世界経済見通し


●中国
13−14日:3月貿易収支:予想+194.4億ドル(2月+472.9億ドル)、
輸出:予想前年比−14%、輸入:予想前年比‐9.8%
17日:1−3月期国内総生産(GDP):予想前年比‐6%(10−12月期+6%)、
小売売上高:予想前年比−10%

●米国
15日:3月小売売上高:予想前月比−8%、2月‐0.5%、
4月ニューヨーク連銀製造業景気指数:予想‐32.5(3月‐21.5)、
4月NAHB住宅市場指数:予想58、3月72、地区連銀経済報告(ベージュブック)
16日:3月住宅着工件数:予想131.7万(2月159.9万)、許可件数:予想130万、
3月145.2万、4月フィラデルフィア連銀景況指数:予想‐30(3月‐12.7)、
週次新規失業保険申請件数、ボスティック米アトランタ連銀総裁がZOOMで講演、
17日:3月景気先行指数:予想‐7%(2月+0.1%)

●カナダ
15日:カナダ中銀金融政策決定会合、ポロズ加中銀総裁の会見

●欧州、英国
13日:イースターマンデーで休場
16日:ユーロ圏鉱工業生産

●地政学的リスク
ベネズエラ
北朝鮮:
イラン
ガザ紛争
シリア
イエメン
香港




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