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NYの視点:パウエルFRB議長、インフレ目標レンジやガイダンス変更を示唆か=ジャクソンホール演説

注目トピックス 経済総合
カンザスシティ連銀主催の連邦準備制度理事会(FRB)年次経済政策シンポジウムで、パウエル議長は27日に金融政策の骨組みの見直しに関する講演を行う。通常はワイオミング州、ジャクソンホールで非公開で実施されるが、パンデミックの影響で今年はリモートで行われ、ライブ配信で公開される。

FRBはこの機会を利用し、インフレ対処の手段の変更を明らかにすると予想されている。議長はインフレ目標値の上下レンジを容認する政策に関して協議すると見られている。新型コロナウイルスパンデミックが経済を損ない、FRBは低インフレを懸念。長期にわたる低成長、物価安に閉じ込められる可能性を回避するために、インフレを一時的に若干過熱させることを検討している。米カンザスシティー連銀のジョージ総裁も26日のTVインタビューで「インフレ率が2%目標を多少上回っても反対しない」とヒントを与えた。

FRBのインフレ目標は2%だが、金融危機以降、目標値を下回ることが増えている。FEDウォッチャーは、現行の目標の2%から当局が耐えうるインフレのレンジ目標を9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で発表すると見ているが、パウエル議長は講演で、その方針を示唆することになると指摘している。加えて、議長は政策のフォワードガイダンスを大きく変更することを示唆すると予想している。FRBはインフレの過熱を模索しているのではなく、いくらかのインフレが価格決定力を供給し、収益や賃金の上昇に繋がると考えている。パウエル議長は高い失業率や他の経済の停滞でウイルスパンデミックがディスインフレの最大のリスクになり得ると警戒している。

インフレの目標が一段と引き上げられるためFRBはゼロ金利をさらに長期にわたり維持していく必要がある。具体的な政策が提示されればドル売りや資産市場の上昇に繋がる。逆に、もし、今まで通りに、2%目標でインフレが持続するまで大規模緩和を維持するとの方針の再表明にとどまった場合はドルのショートカバーが強まる。





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