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トルコリラ円は戻り売りが継続しよう サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)

注目トピックス 経済総合
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、トルコリラ円についてのレポートを紹介します。

陳さんはまず、トルコリラ円の動向について『戻り売りが継続しよう』と予想しています。

トルコ経済については、『トルコ中央銀行総裁をめぐるドタバタにより、トルコ中銀に対する信認が疑問視されている。トルコのエルドアン大統領がトルコ中央銀行のウイサル総裁を更迭した。法律違反の可能性がある総裁更迭は1年4カ月ぶりの2回目で、同中銀の独立性への疑念は一段と深まった』と伝えており、これを受けて、『史上最安値を更新し続ける通貨リラへのさらなる下落圧力が高まりそうだ』と考察。

後任のナジ・アーバル新総裁については、『財務省出身で2015〜18年に財務相を務め、直近では大統領府で予算案作成を担当していた。中銀での業務経験はないが、エルドアン氏と関係が近いとされる』と説明しています。

また、『ウイサル氏は就任した19年7月以降、金利を「悪だ」と断じるエルドアン大統領の意向に従って20年5月までに計15.75%の利下げを実行した』として、リラは『下落が止まらず、中銀は9月、2年ぶりの利上げに踏み切った。エルドアン大統領はウイサル氏の金融引き締めに不満を抱いた可能性がある』と考察しています。

続けて、『アーバル氏は19日に総裁として初めての金融政策決定会合に臨む。利下げを期待するエルドアン大統領の意向を汲むと見られているが、インフレ率が上昇している状況で利上げが期待できないとみられればリラ売りが加速する可能性がある』と示唆しています。

また8日、トルコのアルバイラク財務相が辞意を表明したことに言及し、『「健康上の理由」と説明しているが、新中銀総裁であるア−バル氏との確執が伝えられている。エルドアン大統領の娘婿であるアルバイラク氏は政権内で強い権力を振るっているとされるが、辞任すればトルコの経済政策や内政に大きな影響を与える可能性がある』と指摘。

アルバイラク氏については、『アーバル氏の後任として2018年から財務相を務め、最近では事実上の政権ナンバー2として経済にとどまらず幅広い政策に関与していた』と伝えるほか、『トルコ国内ではインフレが続く中、国民の間ではアルバイラク氏の経済運営への不満の声も多い。大統領令による中銀総裁の更迭は、海外投資家の不安感を高めよう』との見解を述べています。

『トルコでは2019年にも中銀総裁が更迭されているが、中銀の独立性を損なうものとしてリラ売りが強まっている』とのことで、『トルコリラ売りが強まりさらにインフレが高まる可能性がある』と示唆しています。

さらには、『トルコ、ギリシャ沖のエーゲ海で10月30日に発生した地震』についても触れており、『トルコ当局は4日、救助隊による捜索活動を終了したと発表した。国内の死者は114人で、ギリシャ側の2人を合わせると計116人となった。今後がれきの除去や復興に向けた作業が進められる。最大被災地のトルコ西部イズミル県バイラクル周辺では建物倒壊が相次ぎ、17カ所で捜索活動が行われた』と伝えています。

そして、リラの重石になっている原因として、『エルドアン大統領の強硬な外交』を挙げており、『欧州で高まる「反イスラム」批判に対峙している。トルコ国内の支持を高めているものの、欧米やロシア、中東アラブ諸国との摩擦が激化している。経済的に深い関係のある国や地域との対立も強まっている』と指摘しています。

こうした背景から、陳さんは戻り売りが継続するだろうと考察し、トルコリラ円の今週のレンジは『11.80円〜13.20円』と予想しています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の11月10日付「【トルコリラ円今週の予想(11月9日)】」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコリサーチレポーター 花田浩菜



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