トルコリラ円は堅調に推移しそう サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
[21/02/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、トルコリラ円についてのレポートを紹介します。
陳さんはまず、『今週のトルコリラ円は堅調に推移しそうだ』と述べています。
続いて、『新興国通貨の動向を見る際に重要なポイントの一つは「実質金利」だろう』と言及しています。
「実質金利」=「名目金利(政策金利)」−「物価上昇率(インフレ率)」。トルコリラに関して言えば、政策金利17.0%−物価上昇率14.97%=実質金利+2.01%。
トルコ中央銀行は18日の金融政策会合で、主要政策金利を17.00%に据え置くと決定しました。金利の据え置きは2会合連続。事前市場予想も据え置きでした。トルコ中銀は声明で「インフレ率が持続的に低下し、物価が安定するまで金融引き締め政策を断固維持する」と強調しました。通貨リラは2020年、対ドルで大幅に下落し、一時は同年当初比で30%以上安の1ドル=8.5リラ台をつけました。
陳さんは、『同年11月に中銀総裁と財務相が交代して以降、当局は利上げ容認の姿勢を取り、リラは上昇に転じた。また、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた世界的な金融緩和で新興国に資金が流れていることも奏功。』一方、『1月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比14.97%の上昇。通貨高にもかかわらず、インフレに歯止めがかからない状況となっており、当局は警戒を強めている』と解説しています。
そして、『トルコ中銀のアーバル総裁は、インフレに断固として対処するとして、インフレ率が下がるまでは金融引き締めを継続するとしている。一方、エルドアン大統領のブルト顧問は、先週の理事会の前に利上げに対する牽制発言を行った。』しかし、『世界的に穀物価格が上昇し、原油相場が上昇するなどインフレ懸念が高まっているため、トルコにとっては依然として厳しい環境が続くだろう』と分析しています。
また、『国連食糧農業機関(FAO)が算出する1月の世界食品価格指数(14〜16年の国際価格平均値が100)は113.3と、14年7月以来、最も高い水準に達した。新型コロナに伴う物流の混乱や投機マネーの流入による穀物相場の上昇、天候不順なども相場を押し上げる要因となっている。』として、『トルコでも物価上昇率は約15%と、右肩上がりの状況が続いており、下げ止まる気配はなく、上昇基調が続きそうだ。トルコ金融当局は年末までにインフレ率を一桁にする目標を立てているが、再利上げを考慮しなければならない場面がありそうだ。』と考察しています。
米国とトルコの関係が緊張しています。トルコ政府は14日、トルコ兵ら13人がイラクでクルド系武装勢力に処刑されたと発表しました。『同勢力とシリアで共闘する米国に対して「テロ組織を支援している」などと非難し、駐トルコ米国大使を呼び出した。米国はシリアの過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦でPKKとつながるクルド系武装勢力と協力し、トルコはかねて問題視している。』とし、『米国務省は声明で、PKKによる殺害が「確認されれば」と留保付きで事件への非難を示した。』と解説、『これに対し、エルドアン大統領は15日の演説で反発し、米トルコの同盟関係を維持するためには、米国はテロ組織への支援をやめなければいけない」などと述べた』と伝えています。
こうしたことから、陳さんはトルコリラに関して『14.50〜15.50ドル』のレンジで推移すると予想しています。
参考にしてみてくださいね。
上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の2月22日付「トルコリラ円今週の予想(2月22日)」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
フィスコリサーチレポーター 花田浩菜
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陳さんはまず、『今週のトルコリラ円は堅調に推移しそうだ』と述べています。
続いて、『新興国通貨の動向を見る際に重要なポイントの一つは「実質金利」だろう』と言及しています。
「実質金利」=「名目金利(政策金利)」−「物価上昇率(インフレ率)」。トルコリラに関して言えば、政策金利17.0%−物価上昇率14.97%=実質金利+2.01%。
トルコ中央銀行は18日の金融政策会合で、主要政策金利を17.00%に据え置くと決定しました。金利の据え置きは2会合連続。事前市場予想も据え置きでした。トルコ中銀は声明で「インフレ率が持続的に低下し、物価が安定するまで金融引き締め政策を断固維持する」と強調しました。通貨リラは2020年、対ドルで大幅に下落し、一時は同年当初比で30%以上安の1ドル=8.5リラ台をつけました。
陳さんは、『同年11月に中銀総裁と財務相が交代して以降、当局は利上げ容認の姿勢を取り、リラは上昇に転じた。また、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた世界的な金融緩和で新興国に資金が流れていることも奏功。』一方、『1月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比14.97%の上昇。通貨高にもかかわらず、インフレに歯止めがかからない状況となっており、当局は警戒を強めている』と解説しています。
そして、『トルコ中銀のアーバル総裁は、インフレに断固として対処するとして、インフレ率が下がるまでは金融引き締めを継続するとしている。一方、エルドアン大統領のブルト顧問は、先週の理事会の前に利上げに対する牽制発言を行った。』しかし、『世界的に穀物価格が上昇し、原油相場が上昇するなどインフレ懸念が高まっているため、トルコにとっては依然として厳しい環境が続くだろう』と分析しています。
また、『国連食糧農業機関(FAO)が算出する1月の世界食品価格指数(14〜16年の国際価格平均値が100)は113.3と、14年7月以来、最も高い水準に達した。新型コロナに伴う物流の混乱や投機マネーの流入による穀物相場の上昇、天候不順なども相場を押し上げる要因となっている。』として、『トルコでも物価上昇率は約15%と、右肩上がりの状況が続いており、下げ止まる気配はなく、上昇基調が続きそうだ。トルコ金融当局は年末までにインフレ率を一桁にする目標を立てているが、再利上げを考慮しなければならない場面がありそうだ。』と考察しています。
米国とトルコの関係が緊張しています。トルコ政府は14日、トルコ兵ら13人がイラクでクルド系武装勢力に処刑されたと発表しました。『同勢力とシリアで共闘する米国に対して「テロ組織を支援している」などと非難し、駐トルコ米国大使を呼び出した。米国はシリアの過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦でPKKとつながるクルド系武装勢力と協力し、トルコはかねて問題視している。』とし、『米国務省は声明で、PKKによる殺害が「確認されれば」と留保付きで事件への非難を示した。』と解説、『これに対し、エルドアン大統領は15日の演説で反発し、米トルコの同盟関係を維持するためには、米国はテロ組織への支援をやめなければいけない」などと述べた』と伝えています。
こうしたことから、陳さんはトルコリラに関して『14.50〜15.50ドル』のレンジで推移すると予想しています。
参考にしてみてくださいね。
上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の2月22日付「トルコリラ円今週の予想(2月22日)」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
フィスコリサーチレポーター 花田浩菜
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