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良好な米景況感でドル強含むか  住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)

注目トピックス 経済総合
皆さん、こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーター馬渕磨理子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

ドル・円は、強含みました。5月25日に108円56銭までドル安円高に振れましたが、日本政府が26日に公表した5月の月例経済報告で総括判断が下方修正されたことから、日本経済の悪化を懸念したドル買い・円売りが活発となりました。さらに、米財政支出増大の思惑が浮上し、長期金利の上昇観測が広がったことから、28日の欧米市場で110円20銭までドル高・円安が進行しています。
ユーロ・円は強含みました。ユーロ圏経済は回復基調にある一方、日本経済の停滞はしばらく続くとの見方が広がり、日欧の成長率格差を意識したユーロ買い・円売りが観測されました。米ドル高・円安の進行によって5月27日の欧米市場では、134円06銭まで一段高となっています。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

ドル・円は『下げ渋り』を予想しています。直近で発表された米国の5月フィラデルフィア連銀景況指数(製造業景気指数)、5月CB消費者信頼感指数は市場予想を下回る内容となるなど、景気回復に一服感が示されました。『個人消費の伸び悩みを警戒して米長期金利が反落した場合、リスク回避的なドル売り・円買いが強まる可能性は残されている』と見ています。ただ、『米連邦準備制度理事会(FRB)による大規模な金融緩和策はいずれ縮小に向かうとの見方は変わっていないため、ドルは下げづらい見通し』と述べています。また、『ワクチン接種の拡大によって対面型のサービス業の業況が改善していることもドル買い材料となりそうだ』とも分析しています。今週発表される5月ISM製造業景況指数や5月雇用統計は、『底堅い内容』と予想されています。『5月ISM製造業景況指数は好不況の境目である50を大きく上回ることが確実視されており、リスク回避的なドル売りは限定的となろう』と予想しています。5月雇用統計については、『非農業部門雇用者数が前回大幅減の反動で持ち直し、失業率は若干低下すると予想』されています。『5月雇用統計が市場予想に沿った内容だった場合、ドルは下げ渋る可能性が高いとみられる』と言及しています。

ユーロ・円については『底堅い値動き』を予想しています。『ユーロ圏の失業率、小売売上高など主要経済指標が市場予想と一致するか、改善した場合、目先的にリスク回避的なユーロ売りは後退する可能性』に言及しています。『日本経済の停滞・悪化の思惑が広がっていることも、ユーロ買い・円売り材料になるとみられる』と分析しています。

ポンド・円は『伸び悩み』を予想しています。『英国で新型コロナウイルスの制限措置の解除やワクチン接種が進むなか、製造業PMIなど経済指標が堅調な内容となれば回復を先取りしたポンド買いが先行しそうだ』と予想しています。一方で、『英中央銀行当局者は緩和縮小に慎重で、ポンド買いを弱める見通し』また、『ポンドは3年超ぶりの高値圏に浮上しており、利益確定狙いの売りが増えるとみられており、ポンドは伸び悩む可能性がある』と予想しています。

今週の豪ドル・円は『底堅い展開』を予想しています。豪準備銀行(中央銀行)は理事会で政策金利(0.10%)の据え置きを決定するとみられますが、『カナダ中央銀行に続いてNZ準備銀行(中央銀行)が来年の利上げを示唆したことを受けて、利上げ時期見通しに修正(前倒し)はあるのか注目が集まりそう』と述べています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子



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