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NYの視点:パウエルFRB議長の議会証言、ベージュブック、米雇用統計、ISM、バイデン米大統領の一般教書演説

注目トピックス 経済総合
今週もロシアのウクライナ軍事侵攻の行方を睨む。また、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めを織り込み、ドルは底堅い展開か。また、FRBが金融政策を決定する上で重要な雇用統計も発表予定で、注目となる。そのほか、全米の製造業活動業況を示すISM製造業景気指数やサービス業指数のISM非製造業指数も重要指標となる。また、高インフレや地政学的リスクが高まる中、パウエルFRB議長が金融政策に関する半年に一度の議会証言を予定しており、利上げやバランスシート縮小のタイミングやペースを探る上で注目が集まる。FRBはさらに、ベージュブック(地区連銀景況報告)を公表する予定。この結果は、3月15-16日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策を決定する上で材料になる。各地区が物価、特に賃金の上昇や労働市場のひっ迫を強調した場合、FRBの利上げが正当化されることになる。

さらに、バイデン大統領は就任後、初めての一般教書演説を3月1日に予定しており注目材料となる。

ロシア軍はウクライナ首都のキエフに一段と近づいており、陥落間近かと見られている。北大西洋条約機構(NATO)事務総長はロシアの目的はウクライナの現政権を覆すことと述べており、ロシア、ウクライナ近くの同盟国を防衛するため素早く軍を送ることで首脳陣が合意したとしている。プーチン大統領は、中国の習国家主席との電話会合で、ウクライナと高官レベルの協議に前向きな姿勢を見せたという。ただ、大統領は「侵攻する計画はない」としながらも、侵攻を断行したことを考えると、動向はまだ不透明。ソ連崩壊から30年、「大国復活」へのプーチン大統領の野望は大きく、近隣のNATO諸国への侵攻といった情勢の深刻化も除外できない。

一方、ウクライナ情勢の米国経済への直接的な影響は今のところほとんどないとの見方に、FRBは金融引き締めの軌道を修正する意向を見せていない。22年の連邦公開市場委員会(FOMC)投票権を持つセントルイス連銀のブラード総裁は、「ウクライナロシア情勢と米国経済の直接的な関係は最小」とし、7月1日までに100bpの利上げが必要だと再表明。ウォラーFRB理事はもし経済で過熱が示されれば3月50BPの利上げ論拠強まるとしている。

■今週の主な注目イベント

●米国
28日:1月前渡商品貿易収支、1月卸売在庫、2月シカゴPMI、2月ダラス連銀製造業活動指数、ボスティック・アトランタ連銀総裁がビデオ討論会に参加
3月1日:2月マークイット製造業PMI確定、1月建設支出、2月ISM製造業景況指数、一般教書演説、ボスティック・アトランタ連銀総裁が討論会に参加
2日:パウエル議長が下院金融サービス委で半年に一回の証言、2月ADP雇用統計、ベージュブック(地区連銀景況報告)、エバンズ・シカゴ連銀総裁が経済金融政策に関し講演、ブラード・セントルイス連銀総裁が刑事あの見通しや金融政策に関するイベントに参加
3日:10-12月期非農業労働生産性・単位人件費、週次新規失業保険申請件数、2月サービス業PMI、2月ISM非製造業景況指数、1月製造業受注、1月耐久財受注、パウエルFRB議長、上院銀行委で半年に一度の証言、ウィリアムズ米NY連銀総裁が討論会に参加4日:2月雇用統計(4日)

●OPECプラス
3月1日:ウクライナ、ロシアリスク、イラン核合意を巡り協議

●中国
3月1日:財新製造業PMI、非製造業PMI
2日:財新サービスPMI

●欧州
3月1日:仏、独、ユーロ圏PMI、独、伊CPI
2日:ユーロ圏CPI、独失業率、ECBレーン理事が講演
3日:ユーロ圏サービスPMI、PPI、失業率、伊失業率、ECB2月定例理事会の議事要旨公表
4日:ユーロ圏小売売上高、仏鉱工業生産、独貿易、伊GDP

●英国
3月1日:PMI、英中銀のマンMPC委やソーンダーズ委員が金融政策、インフレに関し講演
2日:英中銀のテンレイロ委員、カンリフ副総裁が講演





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