7日の米国市場ダイジェスト:ダウは30ドル高、雇用統計上振れも量的緩和縮小の継続観測が強まる
[14/03/10]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
■NY株式:ダウは30ドル高、雇用統計上振れも量的緩和縮小の継続観測が強まる
NYダウ ナスダック
終値 :16452.72 終値 :4336.22
前日比:+30.83 前日比:-15.90
始値 :16424.53 始値 :4370.98
高値 :16505.70 高値 :4371.39
安値 :16398.86 安値 :4319.15
7日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は30.83ドル高の16452.72、ナスダックは15.90ポイント安の4336.22で取引を終了した。朝方発表された2月雇用統計では、失業率が6.7%へと上昇する一方で、非農業部門雇用者数は17万5千人増と予想を大きく上回った。悪天候の影響で下振れを予想するエコノミストが多かったこともあり、量的緩和縮小が少なくとも現在のペースで継続するとの見方から上値の重い展開となった。また、ウクライナ情勢に対する警戒感も引き続き根強く小動きに終始した。セクター別では、各種金融や銀行が上昇する一方、不動産やメディアが下落した。
ヘッドフォンメーカーのスカルキャンディー(SKUL)はアナリスト予想を上回る決算を発表して急騰。スニーカー小売のフットロッカー(FL)も好決算を発表して堅調推移となった。アパレルのVFコープ(VFC)はアナリストの投資判断引上げで上昇。一方で、食品スーパーのセーフウェイ(SWY)は、投資ファンド傘下の競合スーパーとの合併を発表したものの、小幅下落となった。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ドル・円は103円30銭、米雇用統計がポジティブサプライズに
ドル・円は102円87銭から103円76銭へ上昇し103円30銭で引けた。米国労働省が発表した2月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上振れ昨年11月以来の大幅な伸びを示したほか、昨年12月、1月分も上方修正されたことがポジティブサプライズとなりドル買いが加速。その後、「ロシア・ガスプロムは不払いならウクライナ向けガス供給停止すると警告」との報道を嫌気してリスク回避の円買いが再燃、伸び悩んだ。
ユーロ・ドルは、1.3907ドルから1.3853ドルへ下落し1.3875ドルで引けた。ユーロ・円は、142円96銭から143円77銭へ上昇した。ポンド・ドルは、1.6782ドルから1.6707ドルへ下落。ドル・スイスは、0.8767フランから、0.8816 フランへ上昇した。
■NY原油:続伸で102.58ドル、米雇用統計を受けて需要拡大期待が強まる
NY原油は続伸(NYMEX原油4月限終値:102.58 ↑1.02)。この日発表された米国の2月雇用統計で、非農業部門雇用者数が予想以上に増加したことを受けて(1月分も上方修正)、景気回復に絡む需要拡大期待が強まり、原油を買う動きが広がった。寄り付きで前日終値(101.56ドル)水準を上回っており、101.81ドルを安値に、その後102.91ドルまで上昇した。ただ、引けかけては、NYダウが下げていたことで、原油も反落気味になった。
また、ウクライナ情勢もまだ先行き不透明感が強く、ロシアの原油供給懸念も根強いようであり、相場の下支えになったもよう。クリミア自治共和国がロシア編入の是非を問う住民投票を実施することについては、その正当性、有効性等をめぐり、欧米・ウクライナ、ロシアで見解が対立。ロシア政府系天然ガス会社・ガスプロムは、ウクライナの支払い滞納を理由に、天然ガス供給停止を示唆。そして、EUの制裁決定については、ロシア外務省が声明で「制裁決定は非建設的で、実施なら報復する」とけん制している。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 17.33ドル -0.02ドル(-0.12%)
モルガン・スタンレー(MS) 32.21ドル +0.37ドル(+1.16%)
ゴールドマン・サックス(GS)174.26ドル +1.66ドル(+0.96%)
インテル(INTC) 24.64ドル +0.01ドル(+0.04%)
アップル(AAPL) 530.44ドル -0.31ドル(-0.06%)
グーグル(GOOG) 1214.79ドル -4.82ドル(-0.40%)
フェイスブック(FB) 69.80ドル -1.04ドル(-1.47%)
キャタピラー(CAT) 97.05ドル -0.55ドル(-0.56%)
アルコア(AA) 12.16ドル +0.10ドル(+0.83%)
ウォルマート(WMT) 74.58ドル +0.18ドル(+0.24%)
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