欧米為替見通し:米国3月の雇用統計は細部に要注目
[14/04/04]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日4日の欧米市場のドル・円は、米国3月の雇用統計を見極める展開となる。
本日の雇用統計では、失業率と非農業部門雇用者数だけでなく、労働参加率、フルタイムの労働者、パートタイムの労働者など、細部を精査することになる。非農業部門雇用者数の予想は、前月比+20.0万人で、最低予想が+14.0万人、最高予想が+27.5万人となっている。雇用統計の調査対象週の3月12日週は、吹雪がおさまっていたことで、ポジティブ・サプライズが警戒されている。
しかしながら、非農業部門雇用者数が、前月比+25万人以上のポジティブ・サプライズとなった場合も、7つの雇用指数が低調な数字だった場合は、イエレンFRB議長を、ハト派の女王からタカ派寄りに転向させることが出来ないため、上値は限定的なのかもしれない。
バーナンキ第14代FRB議長時代の雇用統計は、失業率目安(6.5%)と雇用情勢改善の目安(非農業部門雇用者数+20万人)を、フォワードガイダンス(将来の金融政策指針)と見なすことが出来た。しかしながら、イエレン第15代FRB議長は、注目する9つの雇用関連指標を「ダッシュボード」と呼ぶ指標整理表に並べている。
非農業部門雇用者数と解雇率の2つだけが、リセッション(景気後退)前の水準を回復しているものの、残りの7つ(失業率、労働参加率、長期失業者の割合、広義の失業率、入職率、退職率、求人率)は回復していないことで、「リセッション(景気後退)」という発言が聞かれた。
【今日の欧米市場の予定】
21:30 米・3月非農業部門雇用者数(予想:+20万人、2月:+17.5万人)
21:30 米・3月失業率(予想:6.6%、2月:6.7%)
21:30 加・3月失業率(予想:7.0%、2月:7.0%)
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