欧米為替見通し:攻防の分岐点(103円10銭)
[14/04/07]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日7日の欧米市場のドル・円は、東京株式市場の下落、米国10年債利回りの低下を受けて上げ渋る展開が予想される。
ドル・円のテクニカル分析では、今年の高値105円45銭と安値100円76銭の半値である103円10銭が一目均衡表の雲上限(先行スパン2)となり、リスクの攻防の分岐点となっている。
ドル・円が、先行スパン2(103円10銭)の下で推移している局面は「売りの時代」であり、ウクライナ情勢や中国の景気減速懸念などのリスク回避の円買いが優勢な展開となる。
上で推移している局面は、「買いの時代」となり、日米の金融政策の乖離、安倍トレード(日本株買い・円売り)の再開などで、ドル買い・円売りが優勢な展開となる。
米国3月の失業率は、6.7%、非農業部門雇用者数は、前月比+19.2万人の増加だった。2014年の1月から3月までの月平均非農業部門雇用者数は、+17.8万人となり、2013年の+19.4万人、2012年の+18.6万人、2011年の+17.4万人と遜色の無い数字となった。
29-30日の連邦公開市場委員会(FOMC)では、100億ドルのテーパリング(量的緩和縮小)が予想されるものの、今後は、イエレンFRB議長が「ダッシュボード」で注視している9つの雇用関連指標を検証しつつ、来年の第2・四半期辺りと予想されている利上げ時期を見極めていくことになる。
9つの雇用関連指標の内、非農業部門雇用者数と解雇率の2つだけが、リセッション(景気後退)前の水準を回復しているものの、7つ(失業率、労働参加率、長期失業者の割合、広義の失業率、入職率、退職率、求人率)は回復していない。
明日発表される求人労働異動調査(JOLT)では、解雇率、入職率、退職率、求人率の4つが発表されるが、来年に向けて、イエレンFRB議長と同じ「ダッシュボード」を注視していくことになる。
【今日の欧米市場の予定】
17:30 ユーロ圏・4月センティックス投資家信頼感(予想:13.9、3月:13.9)
00:45 ブラード米セントルイス連銀総裁が講演
04:00 米・2月消費者信用残高(予想:141.5億ドル、1月:136.98億ドル)
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