後場に注目すべき3つのポイント〜日銀は金融政策の現状維持を決定、黒田総裁会見待ちに
[14/04/08]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
8日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・現状維持は織り込み済み、仕掛け的な売買に注意
・ドルは102円92銭付近、日銀は金融政策の現状維持を決定
・ソフトバンク<9984>の弱さが投資意欲を減退させる要因にも
■現状維持は織り込み済み、仕掛け的な売買に注意
日経平均は続落。167.24円安の14641.61円(出来高概算8億8000万株)で前場の取引を終えている。週明け7日の米国市場が大幅に続落した影響もあり、東京市場も幅広い銘柄に売りが先行した。これにより日経平均は、連日ギャップ・ダウンで始まる格好となり、支持線として期待されていた25日線をあっさり割り込んでいる。
その後は日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとして、こう着が見込まれていたが、為替市場では円相場が円高に振れるなか、じりじりと下げ幅を広げる展開となった。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が全体の8割を超えており、全面安商状。セクターでは、33業種すべてが下げており、医薬品、鉱業、ゴム製品、電力ガス、海運、証券、輸送用機器、その他金融、情報通信、保険などの弱さが目立つ。
指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンク<9984>が大幅に続落。ファナック<6954>、武田薬品<4502>、アステラス薬<4503>、ホンダ<7267>、トヨタ自<7203>などが軟調。一方で、ファーストリテ<9983>が強い値動きをみせており、下支えする格好。
日銀の金融政策決定会合の結果は現状維持であり、織り込まれた格好である。とはいえ、参加者が限られるなかでは、仕掛け的な売買に左右させられやすいだろう。基本スタンスとしては、追加緩和に踏み切る時期について7月がコンセンサスとなるなか、嫌気売りで下げる局面においては、押し目狙いに。また、黒田総裁の会見への期待感も売り込みづらくさせよう。仕掛け的な売買によって波乱含みの展開にもなりやすく、イレギュラー的な価格をつけてくる可能性もある。
また、米国では非鉄大手アルコアを皮切りに決算シーズンに入る。米国では企業業績に対する警戒感が強まっているようだが、日本企業については好決算が意識されている。外部要因に振らされるなかで、イレギュラー的に下げてくる銘柄などへは、次第に突っ込み警戒感なども意識されそうである。
■ドルは102円92銭付近、日銀は金融政策の現状維持を決定
ドルは102円92銭付近で推移。日銀は金融政策の現状維持を決定したが、市場予想通りでドルを買い戻す動きが出ているもよう。
12時15分時点のドル・円は102円92銭、ユーロ・円は141円45銭、ポンド・円は171円03銭、豪ドル・円は95円54銭付近で推移している。
■後場のチェック銘柄
・日銀は金融政策の現状維持を決定、予想通りで先物・為替で目立った動きはみられず
・ソフトバンク<9984>の弱さが投資意欲を減退させる要因にも
・中小型株も動意薄、黒田日銀総裁会見待ちのなかソフトバンク<9984>の動向を注視へ
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
13:30 3月企業倒産(帝国データ、商工リサーチ発表)
14:00 3月景気ウォッチャー調査(先行き予想:39.5、2月:40.0)
15:30 黒田日銀総裁、記者会見
<海外>
14:45 スイス・3月失業率(予想:3.2%、2月:3.2%)
16:15 スイス・2月小売売上高(1月:前年比+0.3%)
<KO>