欧米為替見通し:落ちてくるナイフは掴むな
[14/04/08]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日8日の欧米市場のドル・円は、東京株式市場の下落、日本銀行金融政策決定会合での現状の金融政策の据え置き、黒田日銀総裁が追加緩和に言及しなかったことで、軟調推移が予想される。
ドル・円のテクニカル分析では、今年の高値105円45銭と安値100円76銭の半値である103円10銭が一目均衡表の雲上限(先行スパン2)となり、攻防の分岐点となっている。
先週末から、ニューヨーク株式市場はハイテク株主導で反落基調にあり、東京株式市場も連れ安となり、ドル・円もリスク回避の円買いで連れ安に推移している。
ニューヨーク株式市場の下落は、米国連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量的緩和縮小)の継続により流動性供給が減少すること、1-3月の決算発表前の利益確定、ウクライナ情勢の緊迫化などが挙げられる。
ウォール街の相場格言に「落ちてくるナイフは掴むな」があるが、オッペンハイマーは、落ちてくるハイテク株には、魅力的な投資機会があるとして、果敢に掴まえにいくスタンスを示唆した。
ウクライナ東部のロシア系住民が、ロシアへの編入を求めて住民投票を要請している現状では、やはり、ナイフが床に落ちて刺さるまで待った方が、怪我をしないですむのかもしれない。
本日発表される米国2月の求人労働異動調査(JOLT)では、解雇率、入職率、退職率、求人率の内容を見極め、来年に向けて、イエレンFRB議長と同じ9つの雇用関連指標の「ダッシュボード」を注視していくことになる。
【今日の欧米市場の予定】
17:30 英・2月鉱工業生産(前月比予想:+0.3%、1月:+0.1%)
17:30 英・2月製造業生産(前月比予想:+0.3%、1月:+0.4%)
23:00 米・2月求人労働異動調査(JOLT)(予想:402万人、1月:397.4万人)
02:00 米財務省3年債入札(300億ドル)
02:30 コチャラコタ米ミネアポリス連銀総裁が講演予定
03:45 プロッサー米フィラデルフィア連銀総裁が講演予定
05:00 エバンズ米シカゴ連銀総裁が討論会参加
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