欧米為替見通し:オバマ米大統領の『リバランス』での対中戦術
[14/04/23]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日23日の欧米市場のドル・円は、ウクライナ情勢への警戒感から上げ渋る展開が予想される。
トゥルチノフ・ウクライナ大統領代行は、ウクライナ東部での武装集団の強制排除を再開すると示唆した。ラブロフ・ロシア外相は、ウクライナが強制排除に動けば、内戦に突入するリスクがあると警告しており、国境には約40000人のロシア兵が配置されていると報じられている。そして約600人の米兵が、軍事演習の目的で、東ヨーロッパに向けて出発した模様で、予断を許せない状況が続く。
約1週間のアジア歴訪で訪日するオバマ米大統領に対しては、日米同盟による尖閣諸島に対するコミットが期待され、フィリピンでは、米比相互防衛条約によるセカンド・トーマス礁に対するコミットが期待されている。
リスクシナリオとしては、オバマ米大統領が、中国への配慮から、紛争の平和的解決を再確認した場合となる。
プーチン露大統領は、クリミアは歴史的にロシアの領土であると主張し、ロシア系住民の保護を大義名分に介入して併合し、同様の戦術をウクライナ東南部で展開しつつある。
中国は、オバマ米大統領のコミット次第では、歴史的に固有の領土と主張する紛争地域へ漁民を上陸させ、自国民の保護を目的に軍事介入する可能性を模索できることになる。
【今日の欧米市場の予定】
17:30 英国中央銀行MPCが議事録公表(4月開催分)
20:00 米・先週分MBA住宅ローン申請指数(前回:+4.3%)
21:30 カナダ・2月小売売上高(前月比予想:+0.5%、1月:+1.3%)
23:00 米・3月新築住宅販売件数(予想:45万戸、2月:44万戸)
02:00 米財務省5年債入札(350億ドル)
06:00 NZ準備銀行が政策金利発表(予想:0.25%引き上げて3.00%へ)
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