欧米為替見通し:25日のヨーロッパとウクライナの選択
[14/05/23]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日23日の欧米市場のドル・円は、25日の欧州議会選挙とウクライナ大統領選挙への警戒感から上げ渋る展開が予想される。
ドル・円のテクニカル分析では、「三角保ち合い」を下抜けたことで下落トレンドの可能性が高まりつつあるものの、200日移動平均線(101円20銭)や年初来安値付近の壁(100円75銭&100円81銭)で下げ渋る可能性も残されていること、本日23日は一目均衡表の「変化日」となっていることで、予断を許せない状況が続く。
25日のウクライナ大統領選挙では、最有力候補の親欧米派のポロシェンコ氏の勝利が予想されている。しかしながら、世論調査では、ポロシェンコ氏は50%の票を獲得できない模様で、3週間後に予定されている決戦投票までに、ウクライナ情勢が緊迫化する懸念が高まっている。
ポロシェンコ氏の得票が低迷した場合、ウクライナ東部の親ロシア武装勢力による分離機運が高まり、ウクライナ軍との武力衝突が激化した場合は、プーチン・ロシア大統領に「ロシア語を話す住民を守るための平和維持部隊」を派遣する口実を与えることになる。
25日の欧州議会選挙では、少数派独立系政党が全体の議席のうち25%程度を獲得する可能性が警戒されており、ユーロ圏の重債務国での反ユーロ、緊縮財政の機運が高まることで、リスク回避圧力が強まることになる。
【今日の欧米市場の予定】
21:30 加・4月消費者物価指数(前年比予想:+2.0%、3月:+1.5%)
22:00 メキシコ・1-3月期国内総生産(前年比予想:+2.1%、10-12月期:+0.7%)
23:00 米・4月新築住宅販売件数(予想:42.5万戸、3月:38.4万戸)
23:00 メキシコ・1-3月期経常収支(予想:-54.68億ドル、10-12月期:-46.6億ドル)
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