株主還元実施から拡充予想企業への物色に波及【クロージング】
[14/05/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
27日の日経平均は小幅ながら4営業日続伸となり、34.00円高の14636.52円(出来高概算19億7000万株)で取引を終えた。後場寄り付き直後には14744.16円まで上げ幅を拡大させる局面をみせたが、祝日明けの米国市場の動向などを見極めたいとのムードもあり、ポジション調整から上げ幅を縮めている。
また、足元で個人主体の売買が活発だが、ベンチマーク的なミクシィ<2121>が下げに転じたほか、ソフトバンク<9984>についても上げ幅を縮めており、強弱感が対立する格好だったとみられる。為替市場では円相場が1ドル102円目前での推移だったことも手掛けづらくさせたようだ。
もっとも、想定内の値動きと考えられ、短期筋のポジション調整による影響と考えられ、米国市場の動向を見極め、改めて資金が流入することになりそうだ。月末接近で年金資金による資金流入への思惑が根強い。また、自民党税制調査会は、安倍首相が意欲を示している法人税の実効税率引き下げに関し、課税対象を拡大して財源を確保した上での引き下げを容認する方向で調整に入ったと報じられている。6月以降の成長戦略への期待感も高まりやすく、出遅れ感の強い銘柄への見直しが意識されやすいだろう。
さらに、足元で自社株取得を発表する企業へ関心が集まっているが、GPIFなど公的年金がROEを取り入れたJPX日経400をベンチマークに採用。JPX日経400の普及が拡大する中、採用されていない企業にとっては、ROEの向上を狙い、株主還元策を拡充してくる可能性がある。そのため、低ROE、低配当利回りで、キャッシュリッチ企業を探る動きも強まりそうである。
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