欧米為替見通し:ウクライナ情勢に楽観的なオプション市場
[14/06/11]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 市況・概況
本日11日の欧米市場のドル・円は、ウクライナを巡る和平協議への警戒感、12-13日の日本銀行金融政策決定会合への警戒感などから上げ渋る展開が予想される。
ドル・円のテクニカル分析では、一目均衡表の雲(102円49-64銭)が抵抗帯として上値を抑える展開が続いている。雲の上限(102円64銭)は、6月26日から102円46銭に降りてくることで、6月下旬に公表予定の安倍政権の新成長戦略が市場の期待通りだった場合は、上抜けて上昇トレンドが始まることになる。
新成長戦略では、法人実効税率の引き下げや年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)改革が期待されており、「第3の矢」としてこれまでの先っぽが吸盤のおもちゃの矢ではなく、本物の矢が発射されることが期待されている。
ドル・円のスポット市場の膠着感とは裏腹に、オプション市場では、トレンドを示唆する「リスク・リバーサル」が、円安トレンドの始まりを示唆している。
すなわち、オプション市場は、12-13日の日本銀行金融政策決定会合で追加緩和策が発動される可能性、ウクライナ和平協議が合意する可能性、新成長戦略が期待通りとなる可能性、などを示唆しており、安倍トレード(日本株買い・円売り)が再開して、市場関係者に早めのお中元がもたらされることを示唆している。
【今日の欧米市場の予定】
17:30 英・5月失業率(予想:3.2%、4月:3.3%)
17:30 英・2-4月期失業率(予想:6.7%、前回:6.8%)
20:00 米・前週分MBA住宅ローン申請指数(前回:-3.1%)
02:00 米財務省10年債入札(210億ドル)
03:00 米・5月財政収支(予想:-1310億ドル、13年5月:-1387億ドル)
06:00 NZ準備銀行が政策金利発表(0.25%利上げ予想)
<KO>