欧米為替見通し:イエレンFRB議長の『マラドーナ理論』
[14/06/18]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日18日の欧米市場のドル・円は、ウクライナやイラク情勢に警戒しつつ、連邦公開市場委員会(FOMC)声明、及びイエレンFRB議長の記者会見に注目する展開が予想される。
連邦公開市場委員会(FOMC)では、100億ドルのテーパリング(量的緩和縮小)継続が予想されており、注目ポイントは、保有証券の再投資やリバースレポなどの「出口戦略」に向けたロードマップが示されるか否かとなる。
経済見通しでは、米国の1-3月期の国内総生産(GDP)改定値が前期比年率-1.0%へ下方修正されたことで、2014年の国内総生産(GDP)見通しは下方修正される見通しだが、失業率とインフレ率は最近の数字を受けて上方修正される見通しとなっている。
イエレンFRB議長は、3月の連邦公開市場委員会(FOMC)後の最初の記者会見で、量的緩和終了後から利上げまでの「かなりの期間」が「約6ヶ月程度」と答える失言で市場を混乱させた。
明朝3時30分から、イエレンFRB議長は2度目の記者会見に臨み、雇用情勢が依然としてリセッション(景気後退)前の水準に達していないことで、低金利の長期化を再確認すると予想されている。
しかしながら、2015年12月限のFF金利先物は0.75%へ上昇し、2015年後半の0.5%程度の利上げを織り込んでおり、ドル・円も「出口戦略」への警戒感から、102円台前半で強含みに推移している。
イエレンFRB議長は、「マラドーナ理論」(市場金利は中央銀行が何をするかという予想に反応する)により、ゴールに向かって進むことができるだろうか。
【今日の欧米市場の予定】
17:30 英国中央銀行MPC議事録公表
18:00 ユーロ圏・4月建設支出(3月:前月比-0.6%)
20:00 米・前週分MBA住宅ローン申請指数(前回:+10.3%)
20:00 南ア・4月実質小売売上高(前年比予想:+1.7%、3月:+1.0%)
21:30 米・1-3月期経常収支(予想:-970億ドル、10-12月期:-811億ドル)
03:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)声明・経済見通し発表
03:30 イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長会見
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