欧米為替見通し:米国6月ADP雇用統計と地政学的リスクへの警戒感
[14/07/02]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日2日の欧米市場のドル・円は、地政学的リスク(ウクライナ・イラク)への警戒感から上げ渋る展開の中、3日に発表される米国6月の雇用統計を控えて動意に乏しい展開が予想される。
ドル・円のテクニカル分析では、一目均衡表では「三役逆転」で売りの時代、三角保ち合いや200日移動平均線を下抜けて本格的な下落トレンドが始まりつつあることで、下値支持帯の100円62-81銭処で下げ止まるか否かを注目することになる。上値抵抗帯は、200日移動平均線(101円71銭)、一目均衡表の雲(101円69銭-102円42銭)となる。
昨日発表された米国6月のISM製造業景況指数は、55.3なり、5月の55.4から低下した。1-6月のISM製造業景況指数平均は54.0となり、国内総生産(GDP)に換算した場合+3.6%、6月の55.4は+4.0%と換算される。
本日は、明日発表される米国6月の雇用統計を見極める意味で、米国6月のADP雇用統計に注目することになる。
米国6月の失業率の予想は6.3%で、5月の6.3%と変わらず、非農業部門雇用者数は、前月比+21.5万人(最低:+14.5万人、最高:+29.0万人)で、5月の+21.7万人から増加幅の減少が見込まれている。
ウクライナ情勢では、ポロシェンコ・ウクライナ政権が親露武装勢力への攻撃を再開しており、和平協議に暗雲が垂れ込めている。
ラマダンに入った中東では、アルカイダ系の武装組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」がイスラム国家の樹立を宣言したことで、マリキ・イラク政権、アサド・シリア政権、プーチン・ロシア政権、ロウハニ・イラン政権との対峙を見極めることになる。
【今日の欧米市場の予定】
17:30 英・6月建設業PMI(予想:59.8、5月:60.0)
18:00 ユーロ圏・5月生産者物価指数(前年比予想:-1.0%、4月:-1.2%)
20:00 米・前週分MBA住宅ローン申請指数(前回:-1.0%)
21:15 米・6月ADP雇用統計(予想:+20.5万件、5月:17.9万件)
23:00 米・5月製造業受注(予想:-0.3%、4月:+0.7%)
イエレン米FRB議長が講演予定
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