欧米為替見通し:8月の砲声
[14/07/23]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 市況・概況
本日23日の欧米市場のドル・円は、地政学的リスク(ウクライナ・中東)への警戒感から上げ渋る展開が予想される。
ドル・円のテクニカル分析では、一目均衡表の雲(101円99銭-102円12銭)、200日移動平均線(101円97銭)の下で推移していることで下落トレンドの可能性が高まりつつあり、三角保ち合いの下辺の下値支持帯(100円85銭)を割り込んだ場合は、95円付近までの下落トレンドが予想される。
オバマ米政権は、ロシアに対して「OFAC規制」を発動しており、ロフネスチ、ガスプロムバンク、ノバテク、VEB銀行に対して、90日を越えるファイナンスを禁じており、流動性の兵糧攻めを断行している。明日24日に、欧州連合は、ロシアの欧州資本市場へのアクセスを禁止する最後通牒を突きつける予定となっている。
プーチン露大統領は、米国と欧州による最後通告には屈しない、ロシアは、NATOの東ヨーロッパにおける行動に対抗するために、軍事的能力を強めなければならない、と言明して、ロシア軍が4万人以上、ウクライナとの国境近くに集結している。
夏のバカンスで浮き足立つ8月には、戦端を開く砲声が轟いてきており、ウクライナに世界の耳目が集まっている。
1914年8月(第1次世界大戦)、ドイツはフランス・イギリスに対して宣戦布告した。
1939年8月(第2次世界大戦)、ヒトラーはドイツ戦車部隊にポーランド侵攻を命じた。
1968年8月 ソ連の戦車がチェコスロバキアに侵攻し、「プラハの春」を蹂躙した。
1990年8月(第1次湾岸戦争)、フセイン・イラク元大統領はクウェートに侵攻した。
1991年8月 ソ連のモスクワでクーデターが勃発した。
2008年8月 ロシアの戦車がグルジアに侵攻した。
【今日の欧米市場の予定】
17:30 英国中央銀行が議事録公表(7月開催分)
20:00 米・前週分MBA住宅ローン申請件数(前回:-3.6%)
23:00 ユーロ圏・7月消費者信頼感(予想:-7.5、6月:-7.5)
06:00 NZ準備銀行が政策金利発表(0.25%引き上げて3.50%にするとの予想)
<KO>