欧米為替見通し:FOMC、タカ派 VS ハト派
[14/07/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日30日の欧米市場のドル・円は、地政学的リスク(ウクライナ・中東)への警戒感が高まる中、米国4-6月期の国内総生産(GDP)速報値や連邦公開市場委員会(FOMC)声明を見極める展開となる。
ドル・円のテクニカル分析では、一目均衡表の雲や200日移動平均線を上抜けたものの、三角保ち合いの上辺(102円35銭)が上値を抑えている。しかしながら、安倍トレード(日本株買い・円売り)の片輪である日経平均株価が、ネックラインを上抜けて上昇トレンドへの助走を始めつつあることで、ドル・円も連れ高に推移する可能性が高まりつつある。
連邦公開市場委員会(FOMC)では、100億ドルのテーパリング(量的緩和縮小)(350億ドル⇒250億ドル)が予想されており、イエレンFRB議長の記者会見が無いことで、雇用状況やインフレ見通しに関する変更は予想されていない。
6月の連邦公開市場委員会(FOMC)では、出口戦略が協議され、金融政策を引き締める時期が来た場合、中心的役割として、超過準備付利、補助的役割として、リバースレポ・ファシリティーを主要手段とすること、保有証券が満期を迎えた後の再投資の打ち切りを、利上げ開始の前か後かにするかが協議された。7月のイエレンFRB議長の議会証言では、「景気が予想以上に改善すれば、早期の利上げも可能」というタカ派的な見解が示された。
連邦公開市場委員会(FOMC)の決定が全員一致ではなく、タカ派による反対票が投じられた場合は、米国連邦準備理事会(FRB)の利上げ時期が2015年の前半に前倒しされる可能性が高まることで、ドル買い要因となる。
【今日の欧米市場の予定】
18:00 ユーロ圏・7月景況感指数(予想:101.9、6月:102.0)
18:00 ユーロ圏・7月業況判断指数(予想:0.20、6月:0.22)
20:00 米・前週分MBA住宅ローン申請指数(前回:+2.4%)
21:00 独・7月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.8%、6月:+1.0%)
21:15 米・7月ADP雇用統計(前月比予想:+23万人、6月:+28.1万人)
21:30 米・4-6月期国内総生産速報値(前期比年率予想:+3.0%、1-3月期:-2.9%)
02:00 米財務省7年債入札(290億ドル)
03:00 米連邦公開市場員会(FOMC)声明発表(債券買い入れは100億ドルの減額予想)
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