28日の米国市場ダイジェスト:ダウは42ドル安、ウクライナ情勢の悪化を嫌気
[14/08/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
■NY株式:ダウは42ドル安、ウクライナ情勢の悪化を嫌気
NYダウ ナスダック
終値 :17079.57 終値 :4557.69
前日比:-42.44 前日比:-11.93
始値 :17119.06 始値 :4552.55
高値 :17119.06 高値 :4565.96
安値 :17018.33 安値 :4546.62
28日の米国株式相場は下落。ダウ平均は42.44ドル安の17079.57、ナスダックは11.93ポイント安の4557.69で取引を終了した。ロシア軍がウクライナ東部に再び侵入するなど、緊張が高まっていることが嫌気され売りが先行。しかし、4-6月期GDP改定値が上方修正されたことや、7月中古住宅販売仮契約が予想を上回ったことで、引けにかけて下げ幅を縮小する展開となった。セクター別では、公益事業や食品・飲料・タバコが上昇する一方、銀行や耐久消費財・アパレルが下落した。
アパレルのアバクロンビー&フィッチ(ANF)と、キッチン用品小売のウィリアムズ・ソノマ(WSM)は予想を下回る決算を発表して下落。カード決済ネットワークのビザ(V)はアナリストの投資判断引き下げを受けて売られた。鉄鉱石価格が2年ぶりの安値となっていることでクリフス・ナチュラル・リソーシズ(CLF)や、資源大手各社も軟調推移となった。一方で、携帯端末メーカーのアップル(AAPL)は9月9日の新製品発表イベントの招待状を送付したことが明らかとなり小幅上昇。
JPモルガンなど米大手金融機関にロシアからのサイバー攻撃を受け、機密情報が漏洩した可能性が報じられている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ドル・円は103円73銭、ウクライナ紛争の深刻化懸念でリスク回避の円買い
ドル・円は103円89銭まで上昇後、103円66銭へ反落し103円73銭で引けた。米国の4-6月期国内総生産(GDP)改定値が予想外に速報値から上方修正されたほか、米先週分新規失業保険申請件数も前週から予想外に減少したことが好感され一時ドル買いが強まった。その後、ウクライナ紛争の深刻化懸念を受けた米債利回り低下に伴うドル売りやリスク回避の円買いが再燃。
ユーロ・ドルは、1.3186ドルから1.3160ドルへ下落し1.3182ドルで引けた。ロシアによるウクライナ侵攻を受けて紛争が長期化・深刻化するとの警戒感にユーロ売りが強まった。ユーロ・円は、136円88銭から136円52銭へ下落した。ポンド・ドルは、1.6593ドルから1.6569ドルへ下落した。ドル・スイスは、0.9144フランから0.9162フランで上下した。スイス国立銀行(SNB)によるユーロ・スイスでのフラン売り介入警戒感に下げ止まった。
■NY原油:続伸で94.55ドル、米指標改善で需要期待の買い優勢
NY原油は続伸(NYMEX原油10月限終値:94.55 ↑0.67)。93.86ドルから一時94.71ドルまで上昇した。この日発表された米国の4-6月期GDP改定値が予想に反して上方修正され、先週分新規失業保険申請件数も予想外に減少、そして、7月中古住宅販売成約指数が予想を大きく上回り上昇したことで、景気回復による需要の先行き期待感から買いが優勢になった。
また、ポロシェンコ・ウクライナ大統領が、「ロシア部隊が領内に侵入」と緊急声明を発表し、ウクライナ情勢が一気に緊迫する状況になったことにより、ロシア産原油の供給に関する先行き懸念も強まり、買いにつながった。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 16.01ドル -0.19ドル(-1.17%)
モルガン・スタンレー(MS) 34.06ドル -0.07ドル(-0.21%)
ゴールドマン・サックス(GS)177.65ドル -0.16ドル(-0.09%)
インテル(INTC) 34.65ドル -0.14ドル(-0.40%)
アップル(AAPL) 102.25ドル +0.12ドル(+0.12%)
グーグル(GOOG) 569.20ドル -1.80ドル(-0.32%)
フェイスブック(FB) 73.86ドル -0.77ドル(-1.04%)
キャタピラー(CAT) 108.65ドル +0.10ドル(+0.09%)
アルコア(AA) 16.57ドル -0.14ドル(-0.84%)
ウォルマート(WMT) 75.90ドル +0.05ドル(+0.07%)
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