欧米為替見通し:ユーロ圏と英国の製造業PMIに要注目
[14/09/01]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日1日の欧米市場のドル・円は、ニューヨーク市場がレーバーデーで休場のため閑散取引の中、ウクライナ紛争の激化に警戒しつつ、ユーロ圏と英国の製造業PMIに注目する展開となる。
ユーロ圏と英国の8月製造業PMIが予想通りならば、英国とユーロ圏の金融政策に影響することで、ポンド・円とユーロ・円の上値を抑え、円買い圧力を高めることになる。
ユーロ圏の製造業PMI改定値が速報値同様に低迷していた場合、4日の欧州中央銀行定例理事会での量的緩和策など、追加緩和策が導入される可能性が高まることになる。
ユーロ圏は、景況感は低迷しており、ディスインフレ懸念が高まり、失業率は高止まりしていることで、ドラギ欧州中銀総裁がジャクソンホール・シンポジウムで示唆したように、非伝統的金融政策が打ち出される可能性が高まっている。
英米型の「量的緩和策」は、参加国の財政ファイナンスを禁止した「リスボン条約」に抵触することで、導入までには時間がかかるとの指摘がある。しかしながら、ドラギ欧州中銀総裁は、2012年の夏に「ユーロ防衛宣言」をした後、バズーカ砲第1弾となる「国債購入プログラム(OMT)」を導入しており、今年の夏も、バズーカ砲第2弾の可能性に警戒することになる。
英国の製造業PMIも低迷が予想されており、3-4日のイングランド銀行(英中央銀行)金融政策決定会合で早期利上げ主張派の勢いが削がれることになる。
【今日の欧米市場の予定】
17:30 英・7月住宅ローン承認件数(予想:6.6万件、6月:6.72万件)
17:30 英・8月製造業PMI(予想:55.1、7月:55.4)
米国はレーバーデーの祝日(金融市場は休場)
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