前場に注目すべき3つのポイント〜高ROEの中小型株などに短期資金の関心がシフトか
[14/09/05]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
5日の前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:買い一巡後はテーマ銘柄や中小型株などへシフト
■外資系証券の注文動向:差し引き530万株の買い越し
■前場の注目材料:国交省、造船作業用パワードスーツ開発へ
■買い一巡後はテーマ銘柄や中小型株などへシフト
☆日経225想定レンジ:上限15800円-下限15700円
5日の東京市場は、こう着感の強い相場展開が続きそうである。4日の米国市場は、欧州中銀(ECB)の利下げ決定を受けて買いが先行し、8月ISM非製造業景況指数が9年ぶりの高水準となったことも好感された。しかし、ウクライナ政府と親ロシア派が5日に開かれる同国情勢をめぐる会合を見極めたいほか、雇用統計の発表を控えるなか下げに転じている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円高の15710円、円相場は1ドル105円30銭辺りと円安に振れて推移している。
ECBの政策金利の引き下げを受けて円相場は1ドル105円台に乗せてきており、輸出関連などを中心に買い先行のスタートになろう。ただし、米国同様、ウクライナとロシアの停戦に向けた会合のほか、雇用統計の発表を控えるなか、前日の下げに対する自律反発の域にとどまりそうである。買い一巡後は狭いレンジ内での取引が続くことになりそうだ。
そのため、シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップ・アップで始まった後は、次第に個人主体によるテーマ銘柄や中小型株などへシフトしやすいと考えられる。テーマとしては社会インフラなどの政策に絡んだところになるが、国土交通省は2015年度から造船作業用パワードスーツの開発に乗り出すと報じられており、ロボット関連が注目されそうだ。
また、塩崎厚労相は、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用改革で、ベンチャー企業や未公開株に対象を広げる考えを示したと報じられている。高ROEの中小型株などに短期筋の資金がシフトしやすいか。
■外資系証券の注文動向:差し引き530万株の買い越し
朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り880万株、買い1410万株、差し引き530万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
8月29日(金):200万株の買い越し
9月1日(月):100万株の買い越し
9月2日(火):90万株の売り越し
9月3日(水):420万株の買い越し
9月4日(木):590万株の買い越し
■前場の注目材料
・国交省、造船作業用パワードスーツ開発へ
・ニッケル国際価格、フィリピンの鉱石輸出禁止法案で2ヵ月ぶり高値
・米8月雇用統計を控え、高ROEの中小型株などに短期資金の関心がシフトか
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
08:30 閣議後、閣僚会見予定
08:50 8月分日本銀行の対政府取引
<海外>
09:15 フィッシャー米ダラス連銀総裁講演(ダラス)
10:00 コチャラコタ米ミネアポリス連銀総裁講演(モンタナ州)
<KO>