日本株見通し:米雇用統計が予想を下振れ、全体よりもテーマへ
[14/09/08]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
8日の東京市場はこう着感の強い相場展開になりそうだ。注目されたウクライナ政府と親ロシア派による停戦に向けた会合は停戦で合意に達した。5日の米国市場はこれを好感した格好だが、親ロシア派の一部は戦闘を続ける構えを見せていることもあり、停戦が実現できるかどうかは不透明な情勢だ。
また、米雇用統計については、非農業部門雇用者数が前月比14.2万人増と20万人割り込み、コンセンサスを大きく下回った。低調な結果となったことで、円相場はやや円高に振れて推移しており、東京市場にとっては手掛けづらくなろう。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円安の15685円。
一方、第2次安倍改造内閣が発足して早速、新閣僚による発言などが相場の変動要因となってきている。塩崎厚生労働大臣はGPIFによるベンチャー企業への投資について前向きに検討する意向を示している。今秋に新しい資産構成の目安をまとめる見通しであり、GPIF改革への思惑が相場の下支えとして意識されよう。
ただし、週末には先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控え、先物等の需給要因の影響を受けることになりそうだ。また、今週はメリルリンチ日本証券が東京で機関投資家向けの大規模セミナー「ジャパンカンファレンス2014」を開く。機関投資家の市場参加が限られる可能性もあり、薄商いのなかを先物主導で振らされる展開もありそうだ。
物色としては、アリババの米市場への上場に伴う仮条件が決まったことや、楽天<4755>による米ネット通販買収への動きなどを背景に、ネット関連などに関心が集まろう。また、リコー<7752>やキヤノン<7751>による3Dプリンター事業への参入が報じられており、3Dプリンター関連も注目される。そのほか、トヨタ自<7203>は2〜3年内に米国の高速道路に適応させた自動運転技術を商品化すると報じられており、自動運転のテーマ銘柄なども注目されそうだ。
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