後場に注目すべき3つのポイント〜円安傾向で主力株主導の展開に
[14/09/18]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
18日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・スコットランド住民投票を控えこう着も、押し目待ちに押し目なしの心理状態か
・ドル・円は108円57銭付近、スコットランド独立の住民投票への警戒感で上げ渋る
・ソニー<6758>が急落も全体相場への影響は限定的
■スコットランド住民投票を控えこう着も、押し目待ちに押し目なしの心理状態か
日経平均は大幅に反発。160.84円高の16049.51円(出来高概算11億2000万株)で前場の取引を終えた。1月9日以来の16000円を回復している。注目されたFOMC(米連邦公開市場委員会)声明では、「QE終了後も異例な低金利を相当の期間維持する」方針は据え置かれた。しかし、2015年末の政策金利見通しが上方修正されたことを受けて、円相場は1ドル108円台半ばまで円安が進んでいる。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円高の15980円となるなか、日経平均は16000円を回復して始まった。
その後は英スコットランドの独立住民投票を控えていることから結果を見極めたいとのムードも強く、こう着感の強い相場展開に。とは言え、16000円を割り込まず、底堅さが意識されている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1200を超えており、全体の7割近くを占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数ともに2ケタの上昇。セクターでは、機械、輸送用機器、保険、銀行、精密機器、その他製品、不動産、証券などが強い。一方で、空運のみがマイナス圏での推移に。
指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンク<9984>、ファナック<6954>が強い動きをみせており、日経平均をけん引する格好である。ソニー<6758>は上場来初の無配転落が予想以上にネガティブ視されているようである。ただ、ソニーについては個別の要因として捉えられており、全体への悪影響は感じられない。
英スコットランドの独立住民投票を控え、引き続き16000円処でのこう着感の強い展開となりそうである。ただ、10時30分から12時30分の予定で、第24回社会保障審議会年金部会が開催されている。GPIF改革に対する思惑等が高まりやすいなか、会議終了後となる後場寄り付き辺りの動向が注目される。
また、ソフトバンク<9984>については、韓国ネイバー傘下のLINEへの出資提案で最終段階の協議を行っている、と韓国紙毎日経済新聞が、関係筋の話として報じているようだ。押し目待ちに押し目なし、の心理状態か。
■ドル・円は108円57銭付近、スコットランド独立の住民投票への警戒感で上げ渋る
ドル・円は108円57銭付近で推移。ドル・円は、スコットランド独立の住民投票への警戒感から上げ渋る展開。ユーロ・ドルは、1.2835ドルから1.2872ドルで推移。ウクライナ情勢への警戒感から上げ渋る展開。ユーロ・円は、139円37銭から139円77銭で推移。
12時15分時点のドル・円は108円57銭、ユーロ・円は139円70銭、ポンド・円は176円62銭、豪ドル・円は97円37銭付近で推移している。
■後場のチェック銘柄
・日米金利差拡大への思惑を受けた円安傾向は継続
・大型株指数の上昇が目立つ、主力株主導の展開に
・ソニー<6758>が急落も全体相場への影響は限定的
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
15:35 黒田日銀総裁が全国証券大会で挨拶予定
<海外>
15:00 スコットランドの独立の賛否を問う住民投票開始(即日開票、日本時間19日午後に大勢判明の見通し)
16:30 スイス中銀金融政策発表(ゼロ金利継続予想)
<KO>