欧米為替見通し:10月のNY株安懸念、地政学的リスクとインバーション規制
[14/09/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日24日の欧米市場のドル・円は、地政学的リスクとインバーション規制によりニューヨーク株式市場の続落が予想されることで、上げ渋る展開が予想される。
ドル・円は、109円46銭まで上昇した後、110円という心理的なカベの手前で、買い持ちポジションの手仕舞いによる調整局面に入りつつある。
22日には、ダドリー米ニューヨーク連銀総裁が、異例ともいえるドル高に対する牽制発言をし、本日は、安倍首相が円安による地方経済に対する影響を注視する、と述べたことで円安に対する牽制発言と受け取られた。
10月のニューヨーク株式市場は、投資信託やヘッジファンドの決算の売りで弱含みに推移する傾向にあるが、今年もオバマ米政権によるシリア空爆とインバーション規制や米国連邦準備理事会(FRB)の量的緩和終了に向けて弱含みに推移している。
オバマ米政権と友好国によるイスラム国への空爆は、長期化する可能性もあることで、米国が関与した中東の有事のドル売り、そして、地政学的リスクの回避の円買いで、ドル・円は、110円のカベが上値を抑制する展開が予想される。
しかしながら、インバーション規制は、米国の財政にとっては税収増加でプラス要因、そして、2005年のドル高要因となった「本国投資法」のように米国への資金還流となることで、中期的にはドル買い要因となる。
【今日の欧米市場の予定】
20:00 米・前週分MBA住宅ローン申請指数(前回:+7.9%)
23:00 米・8月新築住宅販売件数(予想:43万戸、7月:41.2万戸)
01:15 メスター米クリーブランド連銀総裁講演(景気見通し・金融政策)
02:00 米財務省5年債入札(350億ドル)
02:00 エバンス米シカゴ連銀総裁講演(米経済)
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