後場に注目すべき3つのポイント〜外部環境の悪化で利益確定売りが先行
[14/10/02]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
2日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・テーマや需給、業績といった個別の材料を手掛かりとした物色に
・ドル・円は108円58銭付近、米国9月雇用統計への警戒感から軟調推移
・トヨタ<7203>など主力の輸出関連を中心に売り、内需の一角に資金シフト
■テーマや需給、業績といった個別の材料を手掛かりとした物色に
日経平均は大幅に続落。266.80円安の15815.45円(出来高概算12億5000万株)で前場の取引を終えた。1日の米国市場では、9月ISM製造業景況指数が下振れたほか、ドイツの9月製造業PMIが予想外に50を割り込んだことなどが嫌気されNYダウが200ドルを超す大幅な下げとなった。また、香港の民主派によるデモ拡大、米国内でのエボラ患者確認の報道なども重しとなったとみられる。この流れを受けて、シカゴ日経225先物清算値は大阪比240円安の15870円となり、東京市場はこれにサヤ寄せする格好から、幅広い銘柄に売りが先行した。
15900円を割り込んで始まった日経平均は、その後やや下げ幅を縮める局面もみられたが、前引けにかけて再び下げ幅を拡大している。円相場はいったんは円安に振れるものの、株式市場の弱い値動きを受けて、1ドル108円台での推移に。セクターでは東証33業種全てが下げており、不動産の下落率は3%を超えている。東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1700を超えており、全体の9割を超えている。
日経平均は25日線を割り込み、同線が上値抵抗となる形で下げ幅を広げてきている。結果的には上にアイランド・リバーサル(離れ小島)形状を残しており、一気に調整ムードが強まった格好である。個別ではリバウンドが意識される水準まで下げ、切り返しもみられるが、日経平均の明確な底打ちを見極めるまでは、資金の逃げ足の速い不安定な状況が続きそうである。
後場は日銀のETF買い入れが意識され、リバウンドもみられそうだが、積極的な参加者が限られているなかでは、戻りの鈍さが意識された段階で売り仕掛け的な動きが出やすい。また、不動産が下落率トップとなるなど、追加緩和への催促相場的な動きもみられており、神経質になりそう。しばらくは、テーマや需給、業績といった個別の材料を手掛かりとした物色にとどまろう。
■ドル・円は108円58銭付近、米国9月雇用統計への警戒感から軟調推移
ドル・円は108円58銭付近で推移。ドル・円は、東京株式市場が下落していること、米国9月の雇用統計への警戒感から軟調推移。ユーロ・ドルは、1.2618ドルから1.2642ドルで推移。欧州中央銀行定例理事会やウクライナ情勢への警戒感から上げ渋る展開。ユーロ・円は、137円31銭から137円68銭で推移。
12時15分時点のドル・円は108円58銭、ユーロ・円は137円51銭、ポンド・円は176円35銭、豪ドル・円は95円68銭付近で推移している。
■後場のチェック銘柄
・外部環境の悪化などで日経平均は200円超の下落、利益確定売りが先行
・トヨタ<7203>など主力の輸出関連を中心に売り、内需の一角に資金シフト
・中小型株の一角に押し目買いも、積極的な買いは限定的で調整一巡感を見極め
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
12:45 10年国債の入札結果発表
<KO>