後場に注目すべき3つのポイント〜米国9月雇用統計を控え手掛けづらさ
[14/10/03]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
3日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・柱が定まり難い状況で資金の逃げ足は速そう
・ドル・円は108円80銭付近、塩崎厚生労働相発言などで堅調推移も上値は限定的
・ファーストリテ<9983>は堅調も、ソフトバンク<9984>の動向を注視
■柱が定まり難い状況で資金の逃げ足は速そう
日経平均は小幅に続落。29.70円安の15632.29円(出来高概算10億9000万株)で前場の取引を終えた。注目されていた欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の会見だったが、追加緩和策に言及しなかったことで、2日の欧州市場は急落となった。この影響から米国市場も不安定となるなか、シカゴ日経225先物清算値は大阪比125円安の15585円だった。そのため、これにサヤ寄せする格好から売りが先行した格好に。
一方、既存店の好調が伝えられたファーストリテ<9983>が買い気配から始まったほか、米映画会社への出資が伝えられたソフトバンク<9984>などが日経平均をけん引する格好となり、一時15700円を回復。円相場が円安に振れて推移してきたことも、リバウンド狙いの意識に向かわせた。ただ、ファーストリテ<9983>は寄り付き近辺を高値に伸び悩み、ソフトバンク<9984>は下げに転じるなか、日経平均もマイナス圏に。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が全体の6割を占めている。セクターでは建設、空運、金属、化学、サービスなどがしっかり。半面、鉱業、不動産、パルプ紙、電力、証券、海運、輸送用機器、鉄鋼などが冴えない。
日経平均は前日終値を挟んでのこう着をみせている。中小型株などにはリバウンド狙いの動きがみられるが、主力大型株が重しとなっている。とりわけ自動車株への利益確定の流れが目立っており、規模別指数では大型株指数のみがマイナス。週末要因のほか、今晩の米雇用統計の結果を見極めたいとする様子見ムードもあり、積極的な売買は手控えられよう。
そのため、物色の流れとしては中小型株に向かいやすい。ただ、サイバーダイン<7779>が利食い優勢なほか、ミクシィ<2121>は買い先行後は前日終値を挟んでのこう着であり、主力処に動意が見られないと、手掛けづらい状況になる。柱が定まり難いため、資金の逃げ足も速いだろう。
■ドル・円は108円80銭付近、塩崎厚生労働相発言などで堅調推移も上値は限定的
ドル・円は108円80銭付近で推移。ドル・円は、塩崎厚生労働相発言「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用見通しは、出来るだけ早く」で堅調に推移したものの、東京株式市場が弱含みに推移していること、米国9月の雇用統計への警戒感から上値は限定的。ユーロ・ドルは、1.2654ドルから1.2672ドルで推移。ウクライナ情勢への警戒感から上げ渋る展開。ユーロ・円は、137円51銭から137円87銭で推移。
12時18分時点のドル・円は108円80銭、ユーロ・円は137円68銭、ポンド・円は175円51銭、豪ドル・円は95円63銭付近で推移している。
■後場のチェック銘柄
・米国9月雇用統計の発表を控え、日経平均は方向感に欠ける展開
・ファーストリテ<9983>は堅調も、ソフトバンク<9984>の動向を注視
・後場も手掛けづらい状況が継続、中小型株での値幅取り狙いが主体に
☆後場の注目スケジュール☆
特になし
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