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欧米為替見通し:FRBのドル高懸念の不合理

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本日9日の欧米市場のドル・円は、G-20財務相・中央銀行総裁会議でのドル高に関する協議への警戒感から上げ渋る展開が予想される。

9月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で、「ドル高がインフレ改善を遅らせる恐れがある」と言及されたことで、ドルは弱含みに推移している。

ドル・円は、2008年8月に110円67銭の高値を付けた後、9月のリーマン・ショックを受けたバーナンキ第14代FRB議長による量的緩和の開始を受けて、75円32銭まで下落した。

ドルの下落は、量的緩和第1弾から第3弾までのドルの流動性供給によるものであり、ドル・円が110円台を回復した要因は、量的緩和第3弾の終了、そして2015年の利上げ観測によるものである。

連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録で、量的緩和第3弾の終了、利上げ観測を受けたドルの買い戻しが、インフレ改善の障害になる、と警戒するのは、不合理と言える。

バーナンキ第14代FRB議長は、量的緩和第1-3弾を導入してゼロ金利政策を打ち出したが、2009年に、自宅の住宅ローンを「変動金利」から「固定金利」に借り替えることで、相対的に高い住宅ローン金利の支払いに苦労した。そして、先日、住宅ローンの借り換えをしようとしたところ与信条件が厳しくて苦労した、と述べたが、住宅ローン金利の先高感が高まっている中、固定金利を選択したと信じたい。

【今日の欧米市場の予定】

20:00 英国中央銀行が金融政策発表(現状維持の予想)
21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:29.5万件、前回:28.7万件)
23:00 米・8月卸売在庫(前月比予想:+0.3%、7月:+0.15)

欧州中央銀行(ECB)ドラギ総裁が講演予定
G20財務相・中央銀行総裁会議(ワシントン、10日まで)



<KO>

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