今日の為替市場ポイント:GPIFが新たな運用比率の目安を発表へ
[14/10/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
昨日30日のドル・円相場は、東京市場では108円75銭から109円19銭で推移。欧米市場では109円47銭まで上昇し、109円20銭で取引を終えた。
本日31日のドル・円は109円台で推移か。日本銀行の金融政策決定会合の結果を見極める展開となる。金融政策が現状維持の場合、ドル上昇は一服する可能性があるが、リスク回避的な円買いが広がる状況ではないとみられる。
一部報道によると、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は31日にも、新たな運用比率の目安を発表するもようだ。現金などの短期資産を除いて、国内債を現在の約60%から中長期的に35%まで下げ、国内株式を25%に上げる見通し。外国株式への投資も増やす。日本国債に偏っている運用状況を改めることで運用利回りを高めることが狙いのようだ。
運用比率の変更について市場関係者の見解は一様ではなく、反対意見も少なくない。株式の運用比率を高めることについては、運用成績が良い時と悪い時の差が非常に大きくなるとの懸念がある。また、国内債の運用比率を下げることについては、日本国債市場への日銀の関与がさらに強まるのではないか、との声が聞かれている。
GPIFによる株式投資拡大を歓迎する市場関係者は少なくないが、一部では官による企業統治の強化につながり、好ましいとは言えないとの慎重な意見もある。
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