欧米為替見通し:ラクダは委員会が馬を作ろうとした結果
[14/11/05]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日5日の欧米市場のドル・円は、米国の10月のADP雇用統計、ISM非製造業景況指数、雇用指数を見極める展開となる。
7日に発表される米国10月の雇用統計の予想は、失業率が5.9%で9月と変わらず、非農業部門雇用者数は、前月比+23.2万人(最低:+14万人、最高:+30万人)で9月の+24.8万人からの増加幅の減少が見込まれている。
米国10月のADP雇用統計が、予想通りに前月比+22.0万人程度の増加となった場合、米国10月のISM非製造業雇用指数が9月から改善していた場合、米国の10月の雇用統計が改善する可能性が高まることになる。
西洋の諺「ラクダは委員会が馬を作ろうとした結果である」は、リーダーシップ不在の委員会に警鐘を鳴らしている。
本日は、10月28-29日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、量的緩和第3弾終了決定に対して唯一反対票を投じたコチャラコタ・ミネアポリス地区連銀総裁の講演が予定されており、ハト派の見解に注目することになる。
31日の日本銀行金融政策決定会合では、黒田日銀総裁と4名の合計5名が追加緩和に賛成し、4名が反対だったが、本日、黒田日銀総裁は、必要なら躊躇無く追加緩和に踏み切ると示唆している。
明日6日の欧州中央銀行定例理事会では、「10名程度のユーロ圏中央銀行総裁が、ドラギ欧州中銀総裁の運営スタイルについて不満を表明する計画」と報じられており、23名のユーロ圏中央銀行総裁達の動静次第では、ドラギ欧州中銀総裁の辞任観測が高まることになる。
イタリア紙は、「ドラギ欧州中銀総裁とビスコ伊中銀総裁が欧州中央銀行を辞めて、ビスコ総裁はレンツィ伊首相、ドラギ総裁はナポリターノ伊大統領の後任に指名」と報じている。
【今日の欧米市場の予定】
18:00 ユーロ圏・10月サービス業PMI改定値(予想:52.4)
18:00 ユーロ圏・10月総合PMI改定値(予想:52.2)
18:30 英・10月サービス業PMI(予想:58.5、9月:58.7)
19:00 ユーロ圏・9月小売売上高(前月比予想:-0.8%、8月:+1.2%)
21:00 米・先週分MBA住宅ローン申請指数(前回:-6.6%)
22:15 米・10月ADP雇用統計(予想:+22.0万人、9月:+21.3万人)
22:30 ラッカー米リッチモンド連銀総裁講演
23:15 コチャラコタ米ミネアポリス連銀総裁講演
24:00 米・10月ISM非製造業景況指数(総合)(予想:58.0、9月:58.6)
24:00 ローゼングレン米ボストン連銀総裁講演
英中銀金融政策委員会(6日まで)
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