個人は来週から本格化するIPOに備えるか【クロージング】
[14/12/04]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
4日の日経平均は5営業日続伸となり、166.78円高の17887.21円(出来高概算22億3000万株)で取引を終えた。17912.59円まで上げ幅を広げる局面をみせたが、これまで同様、買い一巡後はこう着感の強い相場展開となり、ほぼ十字足を形成する格好に。円相場は1ドル119円95銭辺りまで円安に振れていたが、120円には乗せられず。日経平均は連日で年初来高値を更新しているが、東証1部の騰落銘柄は値上がりが6割、マザーズ指数、ジャスダック平均はマイナスとなるなど、さほど強さは感じられない状況である。
セクターではゴム製品、パルプ紙、空運、鉱業、保険が2%を超える上昇。一方で、水産農林、不動産が冴えなかった。日経平均はファナック<6954>、日東電工<6988>、東京エレク<8035>、エーザイ<4523>、ホンダ<7267>、テルモ<4543>、トヨタ<7203>などがけん引。個人の資金が入りやすいソフトバンク<9984>は小安く推移しており、個人は手掛けづらい需給状況に映る。
もっとも、個人は来週から本格化するIPOに関心が向かっており、どちらかというと、日経平均18000円、1ドル120円乗せでいったんピークと見る向きが多そう。次第に中小型株物色に向かう流れが意識されそうである。
欧州では4日に欧州中央銀行(ECB)理事会が開催される。ドラギ総裁は先日の講演で、低迷しているユーロ圏の物価をできるだけ早くテコ入れするために「やるべきことをやる」と表明。「量的緩和」への期待が高まるなかで欧米市場の動向が注目される。ただ、たとえポジティブ視されたとしても、米雇用統計を見極めたいとのムードとなり、本日同様、買い一巡後はこう着だろう。IPOに備える換金売りなども強まりやすいか。
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