NY株式:ダウは111ドル安、ロシア信用不安でリスク回避の売り
[14/12/17]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 市況・概況
16日の米国株式相場は続落。ダウ平均は111.97ドル安の17068.87、ナスダックは57.32ポイント安の4547.83で取引を終了した。ロシア中銀の大幅利上げを受けて同国株式市場が暴落した上、通貨ルーブルの下落に歯止めもかからなかったことから信用不安が高まり、リスク回避の売りが膨らんだ。ロシア政府が対策協議のため緊急会議を開くとの報道で一旦上昇に転じたものの、17日にFOMC(米連邦公開市場委員会)を控えて買いは限られ、引けにかけて再び下落する展開となった。ダウ平均は過去7営業日のうち6日間で下落し、約1カ月半ぶりの安値を更新した。セクター別では、エネルギーや資本財が上昇する一方で小売りやソフトウェア・サービスが下落した。
ロシア中銀の利上げを嫌気し、ロシアの石油会社ルクオイル(LUKOY)や、同国検索エンジン最大手のヤンデックス(YNDX)などロシア関連株が軒並み下落。冴えない11月住宅着工件数・建設許可件数を受けてDRホートン(DHI)やレナー(LEN)など住宅建設各社も売られた。携帯端末メーカーのアップル(AAPL)は、音楽プレーヤー「iPod」を巡る楽曲独占禁止の訴訟で勝訴判定が下ったものの、軟調推移となった。一方、航空機メーカーのボーイング(BA)が、増配と自社株買い規模の拡大を発表して、上昇。原油先物市場の反発を受けて英石油大手のBP(BP)や、油田サービスのハリバートン(HAL)などのエネルギー関連企業が買い戻された。
NY原油先物市場は小幅ながら5営業日ぶりに反発したが、その後にクウェートの石油相からOPEC臨時会合の可能性を否定する発言がきかれている。17日はFOMC声明文の内容変更と、原油相場動向が引き続き相場材料となりそうだ。
(Horiko Capital Management LLC)
<KO>